【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 36,585.06  △246.76 (1/3)
NASDAQ: 15,832.80  △187.83 (1/3)

1.概況

年明け最初の取引となった昨日の米国市場は景気の回復基調が続くとの期待から上昇し、ダウ平均とS&P500株価指数が史上最高値を更新しました。16ドル安でスタートしたダウ平均は昨年末の終値を挟んで揉み合う展開が続きましたが、午後に入って買いが優勢となり上げ幅を広げ引け間際に257ドル高まで上昇すると結局246ドル高の36,585ドルと3日ぶりに反発し昨年の12月29日に付けた史上最高値(36,488ドル)を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も30ポイント高の4,796ポイントと3日ぶりに反発しこちらも12月29日に付けた史上最高値(4,793ポイント)を上回っています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も187ポイント高の15,832ポイントとなり5日ぶりに反発となりました。

なお、昨年12月30日のダウ平均は90ドル安の36,398ドル、12月31日のダウ平均は59ドル安の36,338ドルとそれぞれ小幅に下落しました。

2.経済指標等

11月の米建設支出は前月比0.4%増に止まり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が下げ、素材が1%を超える下落となり、ヘルスケアと不動産、公益事業も1%近く下げました。一方で5業種が上げエネルギーが3.1%高となったほか、一般消費財・サービスも3%近く上昇しました。また、金融と情報技術も1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではゴールドマン・サックス(GS)とインテル(INTC)、ボーイング(BA)が3%を超える上昇となったほか、アメリカン・エキスプレス(AXP)とアップル(AAPL)、ビザ(V)、JPモルガン・チェース(JPM)も2%以上上げ、アップルは一時3%高となり時価総額が米企業として初めて3兆ドルを超える場面がありました。一方でJPモルガン・チェース(JPM)とナイキ(NKE)が1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、電気自動車のテスラ(TSLA)が2021年10-12月期の世界の販売台数が前年同期比71%増の30万8600台となり市場予想を上回ったことで13%を超える上昇となっています。決済サービスのペイパル・ホールディングス(PYPL)も投資判断の引き上げを受けて3%以上上げています。また、半導体株が高くアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が4%を超える上昇となったうえ、マイクロン・テクノロジー(MU)とエヌビディア(NVDA)も2%以上上げました。クアルコム(QCOM)も2%近く上昇しています。

5.為替・金利等

昨日の長期金利は前週末比0.12%高い1.63%となりました。ドル円は115円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

大発会である本日の日本市場は昨日の米国市場が反発しダウ平均とS&P500株価指数が史上最高値を更新したことから上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の29,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)