【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 36,488.63  △90.42 (12/29)
NASDAQ: 15,766.22  ▼15.51 (12/29)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は消費関連株などへの買いが続き上昇し史上最高値を更新しましたが、ナスダック総合株価指数はハイテク株の一角に売りが出て下落となりました。22ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に110ドル高余りまで上昇した後伸び悩みましたが、堅調に推移すると取引終盤に再び上げ幅を広げ173ドル高まで上昇しました。その後ダウ平均は引けにかけて上げ幅を縮めたものの結局90ドル高の36,488ドルで取引を終え6日続伸となり11月8日に付けた史上最高値(36,432ドル)を更新しています。また、S&P500株価指数も6ポイント高の4,793ポイントと反発し12月27日に付けた史上最高値(4,791ポイント)を上回っています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は15ポイント安の15,766ポイントと続落となりました。

2.経済指標等

11月の中古住宅販売仮契約指数は前月比2.2%低下の122.4となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産やヘルスケア、公益事業などの8業種が上げました。一方でエネルギーとコミュニケーション・サービス、金融の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)とナイキ(NKE)、ホーム・デポ(HD)が1%を超える上昇となりました。一方でボーイング(BA)が1%余り下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体メモリーのウエスタンデジタル(WDC)が5%を超える上昇となりました。競合の韓国サムスン電子が新型コロナウイルスの感染拡大に伴い中国の西安市の主力工場で一時的に生産を調整すると発表したことでウエスタンデジタルのシェア拡大を期待した買いで大幅高となりました。バイオ製薬のバイオジェン(BIIB)も韓国サムスングループが買収する方向で交渉中だと伝わったことで9%以上上げています。新興電気自動車メーカーのリヴィアン・オートモーティブ(RIVN)は最大容量の電池を搭載した車両の納車が遅れると伝わったことが嫌気され3%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.07%高い1.55%となりました。ドル円は115円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことで小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が大納会を上昇で終えることができるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)