先週末の米国株式市場でダウ平均は前日比532ドル安と大幅に続落した。しかし、それに先立つ東京市場で日経平均は500円超も急落しているため、週明けの東京市場ではダウ平均の大幅続落の影響は限定的だろう。先週末の米国市場は先物・オプションの清算価格算出が重なるクアドルプル・ウィッチングだったため、値動きが荒くなった面がある。そうした中、ナスダック総合指数はわずか10ポイントの下げにとどまっており、むしろこちらの堅調さが日経平均の支えになるかもしれない。

今週の日本株相場は日経平均2万8500円の節目を巡る攻防か。その水準を明確に下回らなければ、底堅さが意識され売り圧力が後退する展開もあり得る。12月も下旬となり12月末の配当取りの動きも下支えになるだろう。

今週末にクリスマスを控えて外国人投資家は休暇に入る。例年なら替わって個人投資家の動きが活発になる時期だが、今年は多数のIPOの荷もたれ感から東証マザーズ指数が1年5か月ぶりの安値に沈むなど、個人投資家のポジションが痛んでいることが推察され、年末にかけての盛り上がりは期待しにくい。投資家不在のなか、値動きが荒くなることに注意したい。

注目の経済指標は今週は特にない。米国の決算発表で週初のマイクロン・テクノロジー、ナイキに注目したい。