今週も窓についての解説になります。前回のコラムでは上向きに変化した5日移動平均線上を維持できるかが11月にあけた窓を埋めるカギになると解説しましたが、実際の値動きはどのようになったのでしょうか。
いつものように、前回のコラムを振り返りながら今後予想される展開についてもみなさんと考えてみたいと思います。
デッドクロスの発生。日経平均3万円台回復の可能性は後退か
前回のコラムでは、「仮にこのまま反発が続くようですと、一旦下回った75日移動平均線や25日移動平均線を上回ることも視野に入り、11月25日と26日にあけた窓を埋めることも考えられそうです」と解説しました。
しかし、残念ながら上向きの75日移動平均線に接近したところで買いが続かなくなり、そのあと先週12月10日には上向きの5日移動平均線を下回って終えました。また今週12月14日には5日移動平均線が下向きに変化する結果となっているのが分かります。
さらに75日移動平均線に届かずに反落してしまったことから、下向きの25日移動平均線が75日移動平均線を下回るデッドクロスが発生しています。
このような状況から、年内に11月25日と26日の間にあけた窓を埋めることと、日経平均の3万円台回復の可能性が後退したと考える必要がありそうです。
また3万円台回復の可能性が後退した一方で、下げ止まりの目途としている水準まで下落する可能性が高まっているとも考えられ、警戒が必要です。
今後の展開について
そのような中、今後の展開についてですが、下向きに変化した5日移動平均線を上回って維持できるかが反発のカギになりそうです。
仮に下向きに変化した5日移動平均線を下回ったままの状態が続いたり、上回っても維持できずに5日移動平均線の向きが下向きのまま続くようですと、下げ止まりの目途となる水準を1つ1つ下回っていき、2020年12月28日と29日にあけた窓と同年12月23日と24日にあけた窓に接近したり、埋めたりすることが考えられます。
そのため、今後下落が続いた場合の押し目買いは控えるか、慎重に行う必要があるのではないかと思われます。