【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,639.79  △617.75 (12/2)
NASDAQ: 15,381.32  △127.27 (12/2)

1.概況

米国市場は前日までに大きく下げた反動で3日ぶりに大幅反発となりました。ダウ平均は54ドル高でスタートすると一日を通して上げ幅を広げる展開となり取引終盤に737ドル高まで上昇しました。その後引けにかけて上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局617ドル高の34,639ドルとなり今年最大の上げ幅となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も127ポイント高の15,381ポイントとなりました。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比2万8000件増の22万2000件となりましたが市場予想ほど悪化しませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも資本財・サービスとエネルギー、金融が3%近く上昇し、不動産も2%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が上げました。そのなかでも中国当局が主力小型機の737MAXの運航再開に向けて必要な修正事項を指示したことが好感されボーイング(BA)が7%以上上げ上昇率トップとなったほか、アメリカン・エキスプレス(AXP)とビザ(V)も4%を超える上昇となりました。セールスフォース・ドットコム(CRM)も4%近く上げ、ウォルト・ディズニー(DIS)とトラベラーズ(TRV)も3%を上回る上昇となっています。一方でウォルマート(WMT)が1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、足元で下げがきつかった旅行・レジャー関連株が買い戻され、空運株のデルタ航空(DAL)が9%以上上げ、アメリカン航空グループ(AAL)も7%高となりました。ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)も6%を超える上昇となっています。また、クルーズ船ではカーニバル(CCL)が9%以上上げ、ロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)とノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)も7%を超える上昇となっています。さらに配車サービスのウーバーテクノロジーズ(UBER)が買いの投資判断を受けて6%近く上げたうえ、スーパーのクローガー(KR)も決算が市場予想を上回ったことで11%高となっています。 

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い1.44%となりました。ドル円は113円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか今晩に米雇用統計の発表を控えて様子見となりやすいなかで日経平均が節目の28,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)