エスティ ローダー(EL)決算:一株利益は1.89ドルで市場予想を上回る
企業概要
エスティ ローダーは、美容市場における世界的なリーダーで、スキンケア(2021年度売上高の58%)、メイクアップ(26%)、フレグランス(12%)、ヘアケア製品(4%)を手掛ける。エスティ ローダーの他、クリニーク、M・A・C、 ドゥ・ラ・メール、Jo Malone、 アヴェダ、ボビイブラウン、Too Faced、オリジンズ、Dr. Jart+、The Ordinaryなど複数のブランドを傘下に抱える。150ヶ国以上で事業を展開し、2021年度収益に占める割合は、米州が23%、欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域が43%、アジア太平洋地域が34%となっている。百貨店、旅行小売店、マルチブランドの専門美容店舗、ブランド専用自立型店舗、電子商取引、サロンやスパ、香水店を通じて商品を販売する。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第1四半期(7月-9月期)実績
★売上高・・・前年同期比23%増の43.92億ドル (市場予想は42.54億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.89ドル(市場予想は1.69ドル)
7-9月期(第1四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想をかなり上回った。四半期配当を53セントから60セントに引き上げた。続く第2四半期調整済みEPSガイダンスレンジは予想を下回った。2021年度通期ベース調整済みEPSガイダンスレンジを据え置き、予想を下回った。
今後の株価見通し
新製品の発売と広告宣伝の強化によって、高額所得層の需要を更に取り込んでいる。今回の決算を受け、同社株は一気に高値に肉薄した。
アンダー・アーマー(UAA)決算:一株利益は31セントで市場予想を上回る
企業概要
アンダー・アーマーは、北米や他の地域でスポーツアパレルおよびフットウエアの開発、マーケティング、卸売を手掛ける。アパレル製品は、プロやアマチュアのアスリート、スポンサーを務める大学や専門家のチーム、アクティブなライフスタイルを志向する人々を顧客としている。卸売販売、e-コマース、および400ヶ所を超えるファクトリーハウスやブランドハウスなどの直接販売(D2C)チャネルを通じて商品を販売している。また、MapMyFitnessと呼ばれるデジタルフィットネス・アプリも展開している。1996年に設立、ボルチモアに本拠を置く。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第3四半期(7月-9月期)実績
★売上高・・・前年同期比8%増の15.46億ドル(市場予想は14.77億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・31セント(市場予想は15セント)
★純利益・・・前年同期比23%増の1.45億ドル(市場予想は0.68億ドル)
2021年通期ガイダンス
★売上高・・・前年同期比25%増
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・74セント(従来予想は50-52セント、市場予想は54セント)
7-9月期(第3四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想をかなり上回った。特に調整済みEPSは予想の2倍以上だった。2021年度通期ベース売上高、調整済みEPSガイダンスレンジをともに引き上げ、両方とも予想を上回った。
今後の株価見通し
同社の経営陣はテクノロジー企業への脱皮を目指していて、高機能素材などを積極的に導入している。ライバルである、ナイキやルルレモン・アスレティカの順調な成長と比べると、見劣りする状態が続いていた。2015年から強いベアトレンド下にあったが、ようやく上抜いてきた。26ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。
アクティビジョン・ブリザード(ATVI)決算:一株利益は72セントで市場予想を上回る
企業概要
アクティビジョン・ブリザードは、最大級のコンソール・ビデオ・ゲーム・パブリッシャーであるActivisionと、PCビデオゲーム・パブリッシャーの大手の一社であるBlizzardとの合併によって2008年に設立された。合併後の新会社は、依然として世界最大手のビデオゲーム・パブリッシャーの1社である。フランチャイズ・ポートフォリオには、80億ドルを超える累計売上高を誇るWorld of Warcraftと、12年間で14タイトルにわたって1億7,500万部超を販売したCall of Dutyが含まれる。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第3四半期(7月-9月期)実績
★売上高…前年同期比6.2%増の18.8億ドル(市場予想は18.8億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・72セント(市場予想は70セント)
第4四半期ガイダンス
★売上高・・・27.8億ドル(市場予想は29.5億ドル)
★一株当たり利益・・・1.29ドル(市場予想は1.39ドル)
2021年度通期ガイダンス
★売上高・・・86.5億ドル(市場予想は88.4億ドル)
★一株当たり利益・・・3.76ドル(市場予想は3.82ドル)
第3四半期売上高は予想に一致したが、調整済みEPSは上回った。続く第4四半期売上高、調整済みEPSガイダンスはともに予想を下回った。
今後の株価見通し
2021年度通期ベース売上高、調整済みEPSガイダンスもともに予想を下回った。決算発表日の同社株は引け後の時間外取引で10%程度下落している。当面底値模索の動きとなろう。
アカマイ・テクノロジーズ(AKAM)決算:一株利益は1.45ドルで市場予想を上回る
企業概要
アカマイ・テクノロジーズは、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)を運営している。CDNは、Akamaiサーバーにコンテンツを保存する顧客ユーザーが、より速く、より安全に、より良い品質で、それぞれの顧客にリーチできるように、ネットワークのエッジ(ユーザーに近い場所)にサーバーを配置することを必要とするものである。世界中の1,000以上の都市の4,000超の拠点に分散された325,000以上のサーバーを有している。顧客には、一般に、ビデオコンテンツのストリーミング、またはビデオゲームのダウンロードを利用可能にするメディア会社、およびEコマース会社や金融機関のようなインタラクティブまたは高トラフィックウェブサイトを運営する他の企業が含まれる。また、サイバー脅威から顧客を守るために、中核事業であるWeb事業やメディア事業と統合したセキュリティー事業を展開している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第3四半期(6月-8月期)実績
★売上高・・・前年同期比8.5%増の8.60億ドル(市場予想は8.52億ドル)
★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・1.45ドル(市場予想は1.39ドル)
第4四半期(9月-11月期)ガイダンス
★売上高・・・8.83-9.08億ドル(市場予想は8.95億ドル)
★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・1.37-1.44ドル(市場予想は1.43ドル)
2021年度通期ベースガイダンス
★売上高・・・34.39-34.64億ドル(当初予想は34.2-34.5億ドル、市場予想は34.4億ドル)
★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・5.63-5.69ドル(当初予想は5.54-5.65ドル、市場予想は5.61ドル)
第3四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。続く第4四半期売上高ガイダンスは予想に一致したが、同調整済みEPSガイダンスレンジは予想を下回った。2021年度通期ベース売上高、調整済みEPSガイダンスレンジをともに引き上げ、両方とも予想を上回った。
今後の株価見通し
しばらく値固めした後、再度上値追いとなろう。125ドル超えから155ドルを目指す展開が予想される。
NXPセミコンダクターズ(NXPI)決算:一株利益は1.91ドルで市場予想を上回る
企業概要
NXPセミコンダクターズは、高性能ミクスト・シグナル製品の主要サプライヤーである。2015年にフリースケール・セミコンダクターズを買収し、自動車のクラスター、パワートレイン、インフォテインメントシステムやレーダーに搭載されるマイクロ・コントローラーやアナログチップを製造し、現在、自動車市場で大きな市場シェアを有する。また、工業用途やモノのインターネット(IoT)、モバイル、通信インフラストラクチャー向けにも製品を供給している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第3四半期(7月-9月期)実績
★売上高・・・前年同期比26%増の28.6億ドル(市場予想は28.5億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.91ドル(前年同期は8セントの赤字)
第4四半期(10月-12月期)ガイダンス
★売上高・・・29.3-30.8億ドル(市場予想は29.1億ドル)
★粗利益率・・・56.0-57.0%(市場予想は56.3%)
デジタルメーターや運転支援システム(ADAS)などの重要な分野で市場シェアを拡大している。世界の自動車用半導体市場は、2023年に年間675億ドルに達すると予想されている。同社の成長余地は大きい。
今後の株価見通し
素晴らしい決算だった。ガイダンスに至るまで予想を上回っている。好決算を受け、更なる上値追いとなろう。