リフト(LYFT)決算:一株損失は21セントで市場予想を上回る

企業概要

リフトは、米国で2番目に規模の大きなライドシェアリング・サービス提供会社で、リフト(Lyft)アプリで乗客と運転手をつないでいる。米国外に市場を拡大するため、最近になってカナダ市場に参入した。2013年に米国で設立されて以降、従来型のプライベートライド、シェアードライド、ラグジュアリーライドなど自家用車を使った様々な配車サービスを提供している。自動車のライドシェアリングに加えて、バイクとスクーターのライドシェアリング市場にも参入し、ユーザーの交通手段の選択肢を広げている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比73%増の8.64億ドル(市場予想は8.62億ドル)

★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・21セントの赤字(市場予想は3セントの赤字)

第4四半期(10月-12月期)ガイダンス

★売上高・・・9.30-9.40億ドル(市場予想は9.696億ドル)

米配車大手リフトが11月2日引け後に発表した第3四半期決算は、調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が6730万ドルと2四半期連続の黒字化を達成した。パンデミック(世界的大流行)関連のコスト削減が寄与したほか、ドライバー数や乗客数が回復した。市場予想は3070万ドルだった。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

好決算を受け、同社株は12%程度上昇している。同社株は目下のところベアトレンド下にあり、56ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。

【図表3】上場来株価チャート
出所:トレードステーション

ラルフ・ローレン(RL)決算:一株利益は2.62ドルで市場予想を上回る

企業概要

ラルフ・ローレンは、1967年にラルフ・ローレンにより設立された。北米・欧州・アジア地域でライフ・スタイル志向の製品のデザイン、マーケティング、販売を手掛ける。製品にはアパレル、フットウエア、メガネ、ジュエリー、皮革製品、ホームファニシングやフレグランスなどがあり、Ralph Lauren Collection、Polo Ralph Lauren、Lauren Ralph Lauren、Double RLブランドで展開している。製品は、百貨店、専門小売店への卸売販売、あるいは直営小売店やEコマースを通じて直接販売されている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比26%増の15.04億ドル(市場予想は14.68億ドル)

★1株当たり利益(調整済)・・・2.62ドル(市場予想は2.00ドル)

第3四半期ガイダンス

★売上高成長率・・・14-16%増

2022年通期ガイダンス

★売上高・・・34-36%増(従来予想は25-30%増)

7-9月期(第1四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想をかなり上回った。四半期配当を53セントから60セントに引き上げた。続く第2四半期調整済みEPSガイダンスレンジは予想を下回った。2021年度通期ベース調整済みEPSガイダンスレンジを据え置き、予想を下回った。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

今回の決算ではガイダンスの弱さが目立った。第2四半期からの投資のタイミングのシフト、運賃の増加、為替差損等を背景にしている。当面底値模索の動きとなろう。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ズームインフォ・テクノロジーズ(ZI)決算:一株利益は13セントで市場予想を上回る

企業概要

ズームインフォ・テクノロジーズは、セールスおよびマーケティングチーム向けに市場開拓戦略のためのデータを提供するクラウドベースのプラットフォームを運営している。同プラットフォームは、セールスやマーケティングの専門家のために、企業の組織や重要人物に関する正確な情報や洞察に基づく包括的で質の高いデータや分析を提供している。事業は、米国全土で展開されている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比60%増の1.98億ドル(市場予想は1.84億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・13セント(市場予想は12セント)

第4四半期(10月-12月期)ガイダンス

★売上高・・・2.06-2.08億ドル(市場予想は1.95億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・12-13セント(市場予想は13セント)

通期ガイダンス

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・51-52セント(市場予想は51セント)

7-9月期(第3四半期)売上高、調整済みEPSは予想を上回った。続く第4四半期売上高ガイダンスレンジは予想を上回り、同調整済みEPSガイダンスレンジは予想を若干下回った。通期ベースの調整済みEPSガイダンスレンジは予想を若干上回った。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

ズームインフォ・テクノロジーは証券当局への提出資料で、2019年、新規顧客の年間契約額が前年比87%増加したと記述している。同社のデータベースに収録されている企業数は約1400万社、アカウントの個人情報は1.2億件が収録されている。顧客には、フェイスブック、ウーバーなど著名企業が多い。コロナ禍で厚くなった顧客基盤は同社に収益をもたらし続けるため、株価は底堅い動きを続けると考えられる。

【図表9】上場来株価チャート
出所:トレードステーション

マッチ・グループ(MTCH)決算:一株利益は43セントで市場予想を下回る

企業概要

マッチ・グループは、オンライン・デーティング製品を提供する。2015年から株式の80%を保有するIAC/インタラクティブコープの傘下にあったが、2020年第2四半期にスピンオフされた。Tinder、Match.com、OkCupid、PlentyOfFish、Meeticなど様々なポートフォリオがある。45を超えるオンライン・デーティングのサイトやアプリを有し、収益の95% をユーザーフィーから、5%を広告収入から生み出している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比25%増の8.02億ドル(市場予想は8.02億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・43セント(市場予想は56セント)

第4四半期(10月-12月期)ガイダンス

★売上高・・・8.1-8.2億ドル(市場予想は8.385億ドル)

★調整済みEBITDA・・・2.85-2.90億ドル

2021年度通期ガイダンス

★売上高・・・約30億ドル(市場予想は30.2億ドル)

第3四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を下回った。続く第4四半期売上高ガイダンスレンジも予想を下回った。2021年度通期ベースの売上高ガイダンスも若干予想を下回った。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

事前の決算不安で株価が下落してきただけに、決算日翌日の場中では反発した。183ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。

【図表12】上場来株価チャート
出所:トレードステーション

ブッキング・ホールディングス(BKNG)決算:一株利益は37.7ドルで市場予想を上回る

企業概要

ブッキング・ホールディングスは、売上高で世界最大規模のオンライン旅行会社である。ホテル、代替宿泊施設、航空チケット、レンタカー、レストラン、クルーズ、体験やその他休暇用パッケージ旅行などの予約サービスをオンライン上で提供する。運営する予約サイトには、ブッキング・ドットコム、アゴダ、オープンテーブル、Rentalcars.comがある。オンライン価格比較(メタサーチ)サービスを提供するカヤックやモモンドの買収によって旅行メディアへとサービスを拡大した。売上高の大半は予約取扱手数料が占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★収入・・・前年同期比77%増の46.8億ドル(市場予想は43億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・37.7ドル(市場予想は32.23ドル)

7-9月期決算(第3四半期)決算では、1株利益、売上高とも予想を上回った。

【図表13】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表14】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

決算発表日は2,435.33ドルで引けたが、好決算を受け、時間外取引では2,510ドル台で推移した(NY時間午後5時45分時点)。2,550ドル超えから、2,700ドルを目指す展開となろう。

【図表15】株価5年間チャート
出所:トレードステーション