【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 36,432.22 △104.27 ( 11/8 )
NASDAQ: 15,982.36 △10.77 ( 11/8 )
1.概況
米国市場は米議会下院が1兆ドル規模のインフラ投資法案を可決したことを受けて続伸となり、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。
88ドル高でスタートしたダウ平均は直後に237ドル高まで上昇した後伸び悩むと昼過ぎに6ドル高まで上げ幅を縮めましたが、マイナスになることなく下げ渋ると持ち直し104ドル高の36,432ドルと続伸となり先週末に続いて史上最高値を更新して取引を終えています。
また、S&P500株価指数も4ポイント高の4,701ポイントとなり8日連続で史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も10ポイント高の15,982ポイントと11日続伸となりこちらも8日連続で史上最高値を付けています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材やエネルギー、情報技術などの6業種が上げ、素材は1%を超える上昇となりました。一方で公益事業や一般消費財・サービス、生活必需品などの5業種が下げ、公益事業と一般消費財・サービスが1%を上回る下落となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では米議会下院が1兆ドル規模のインフラ投資法案を可決したことを受けてキャタピラー(CAT)が4%余り上げ上昇率トップとなりました。また、アメリカン・エキスプレス(AXP)も2%近く上げたほか、ビザ(V)とユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、メルク(MRK)、インテル(INTC)も1%以上上昇しています。一方でナイキ(NKE)が3%余り下げ下落率トップとなり、アムジェン(AMGN)も1%以上下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、電気自動車のテスラ(TSLA)が5%近く下落しました。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が保有するテスラ株の一部を売却して納税すべきかどうかをツイッターで問う投票を呼びかけ賛成が過半数を占めたことで需給悪化を警戒した売りが出ました。半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)はフェイスブックを運営するメタプラットフォームズ(FB)のデータセンター向けに半導体が採用されたことで10%以上上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い1.49%となりました。ドル円は113円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)