【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 35,756.88 △15.73 (10/26)
NASDAQ: 15,235.72 △9.01 (10/26)
1.概況
米国市場は市場予想を上回る決算発表が支えとなり小幅に続伸し、ダウ平均とS&P500株価指数が連日で史上最高値を更新しました。49ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に151ドル高まで上昇した後伸び悩むと昼過ぎにマイナスに転じましたが、6ドル安で下げ渋ると持ち直し取引終盤には120ドル高近くまで再び上昇しました。その後引けにかけて上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局15ドル高の35,756ドルで取引を終え3日連続で史上最高値を更新しています。また、S&P500株価指数も8ポイント高の4,574ポイントと続伸となり前日に続いて史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も9ポイント高の15,235ポイントとなり続伸となっています。
2.経済指標等
10月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は113.8と前月から上昇し市場予想も上回りました。9月の米新築住宅販売件数も年率換算で前月比14.0%増の80万戸となり市場予想を上回りました。一方で8月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で20都市圏住宅価格指数は前年同月比19.7%上昇しましたが市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや公益事業、ヘルスケア、不動産などの9業種が上げました。一方で資本財・サービスとコミュニケーション・サービスの2業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではプロクター・アンド・ギャンブル(PG)とシスコシステムズ(CSCO)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が1%以上上げ、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も1%近く上昇しました。一方でインテル(INTC)が投資判断と目標株価の引き下げを受けて2%を超える下落となり、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も2%近く下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、決算が市場予想を上回る増収増益となった物流大手のUPS(UPS)が7%近く上げました。フェイスブック(FB)は決算で売上高が市場予想に届かなかったことなどから目標株価の引き下げが相次ぎ4%近く下げています。防衛大手のロッキード・マーチン(LMT)も決算で売上高が市場予想を下回ったことで12%近く下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い1.61%となりました。ドル円は114円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が小幅な上昇に止まるなか昨日に大幅高となった反動で下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の29,000円を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)