東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は米国株安を受けて続落となりました。日経平均は145円安の28,085円で寄り付くと取引開始から5分で237円安の27,993円まで下落しましたが、切り返すと9時20分過ぎにプラスに転じ9時40分過ぎに134円高の28,364円まで上昇しました。しかし、伸び悩むと再びマイナスとなり61円安の28,168円で前場を終えました。

10円安の28,219円でスタートした後場の日経平均は直後に4円安の28,226円まで持ち直しましたが、戻し切れないと下げ幅を広げ14時50分前に94円安の28,135円まで下落し結局90円安の28,140円で取引を終えています。こうしたなか新興市場も軟調で東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均が揃って下落となっています。

2.個別銘柄等

J.フロント リテイリング(3086)が8.6%高となりました。第2四半期3ヶ月間の営業損益が第1四半期3ヶ月間の38億円余りの赤字から24億円強の黒字に転換し大きく改善したことで買いを集めました。他の百貨店株にも堅調なものがみられ、上期の営業損益を20億円の黒字から20億円の赤字に下方修正した高島屋(8233)は下落して始まりましたが下げ渋ると足元で新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きつつあることもあって下期の改善期待からプラスに転じ1.3%高で取引を終えました。

また、三越伊勢丹ホールディングス(3099)も3.6%高となっています。東宝(9602)も一時5.9%高となり年初来高値を更新しました。上期決算を発表し、「呪術廻戦」などテレビアニメ作品の商品化権収入や7月公開の「竜とそばかすの姫」など映画関連が好調で通期の営業利益の見通しを320億円から380億円に上方修正したことが好感されました。

一方で半導体不足を背景にアップル(AAPL)が新型iPhoneの2021年の生産目標を最大1000万台引き下げる見通しと伝わったことでアップル関連株が安く、太陽誘電(6976)が6.1%安となったうえ、村田製作所(6981)とTDK(6762)も一時2.4%安となりました。さらに日本ペイントホールディングス(4612)も7.1%安となり年初来安値を更新しました。中国で汎用塗料の原材料価格が想定以上に高騰していることや、自動車の生産台数減少が響き通期の営業利益の見通しを1020億円から800億円に下方修正したことが嫌気されました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は昨日の米国市場が下落となったことから90円安となりました。しかし、節目の28,000円をわずかに割り込んだところで押し目買いが入り切り返すとプラスに転じる場面もありました。結局プラスで取引を終えることはできませんでしたが、28,000円近辺での底堅さを確認し下げ渋ったことで下値への警戒感は和らぐことになりそうです。

なお、2月決算企業の決算発表が本格化していますが本日も引け後にエービーシー・マート(2670)などが決算を発表する予定です。また、日本時間の21時30分に9月の米消費者物価指数(CPI)が発表されるほか、14日午前3時には9月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表される予定です。さらに13日の米国ではJPモルガン・チェース(JPM)などが決算を発表する予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)