【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,416.99  △102.32 (10/6)
NASDAQ: 14,501.91  △68.08 (10/6)

1.概況

米国市場は債務上限問題の懸念が後退したことで続伸となりました。115ドル安でスタートしたダウ平均は下げ幅を広げるとまもなくして459ドル安まで下落しましたが、共和党の上院トップであるマコネル院内総務が債務不履行(デフォルト)を回避するため12月までの債務上限の停止を提案したと伝わったことで午後に入って下げ幅を縮めると取引終盤にプラスに転じ結局102ドル高の34,416ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も68ポイント高の14,501ポイントとなっています。

2.経済指標等

9月ADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は前月比56万8000人増となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、公益事業と生活必需品が1%以上上昇したほか、不動産も1%近く上げました。一方でエネルギーと素材、ヘルスケアの3業種が下げ、エネルギーは1%以上下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではマイクロソフト(MSFT)とプロクター・アンド・ギャンブル(PG)、セールスフォース・ドットコム(CRM)、コカ・コーラ(KO)が1%以上上げ、ビザ(V)とトラベラーズ(TRV)も1%近く上昇しました。一方でダウ(DOW)が3%を超える下落となり、シスコシステムズ(CSCO)とメルク(MRK)も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、ハードディスク駆動装置大手のシーゲート・テクノロジー(STX)が投資判断と目標株価の引き下げを受けて5%を上回る下落となりました。アメリカン航空グループ(AAL)も投資判断の引き下げを嫌気して4%以上下げたほか、鉄鋼のUSスチール(X)も投資判断の引き下げを受けて8%を超える下落となっています。暗号資産交換業者のコインベース・グローバル(COIN)はビットコイン価格が大幅に上昇したことから4%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は変わらずの1.52%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)