【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,798.00 △33.18 (9/24)
NASDAQ: 15,047.70 ▼4.55 (9/24)
1.概況
先週末の米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は金融や消費関連株に買いが入り3日続伸となりましたが、半導体株などが安くナスダック総合株価指数は4日ぶりに反落となりました。2ドル安でスタートしたダウ平均は直後に116ドル安まで下落した後切り返すとプラスに転じ92ドル高まで上昇しましたが、上げ幅を縮めるとその後は前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開が取引終盤まで続きました。しかし、引けにかけて買いがやや優勢になると33ドル高の34,798ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も6ポイント高の4,455ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4ポイント安の15,047ポイントとなりました。
2.経済指標等
8月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比1.5%増の74万戸となり市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーやコミュニケーション・サービス、金融などの7業種が上げました。一方で不動産やヘルスケアなどの4業種が下げ、不動産は1%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では通期の売上高見通しを引き上げことなどで前日に大幅高となったセールスフォース・ドットコム(CRM)が引き続き買われ3%近く上げ上昇率トップとなったほか、ビザ(V)とアメリカン・エキスプレス(AXP)、JPモルガン・チェース(JPM)も1%以上上げています。一方でナイキ(NKE)が決算で売上高が市場予想を下回ったことで6%を上回る下落となったうえ、ダウ(DOW)も1%余り下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、運航再開が順調に進んでいるとみられていることからクルーズ船株が高く、カーニバル(CCL)が3%高となり、ロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)も3%近く上げました。暗号資産交換業者のコインベース・グローバル(COIN)は中国人民銀行が暗号資産の決済や取引情報の提供など関連サービスを全面的に禁止すると発表したことでビットコインが大きく下げたことから2%を超える下落となっています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.02%高い1.45%となりました。ドル円は110円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか先週末に大幅高となった日経平均が利益確定の売りが出やすいなかで堅調さを維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)