東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は大幅に6日続伸となりました。373円高の29,501円で寄り付いた日経平均は取引開始からまもなくして341円高の29,469円までやや弱含み節目の29,500円を一旦割り込みましたが、その後上げ幅を広げると10時50分過ぎに564円高の29,692円まで上昇し510円高の29,638円で前場を終えました。
465円高の29,593円でスタートした後場の日経平均は14時40分過ぎに576円高の29,705円まで上昇し高値を付けると結局531円高の29,659円で取引を終えています。こうしたなか新興市場も高く東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均が揃って上昇となり、日経ジャスダック平均は先週末に続いて年初来高値を更新しています。
2.個別銘柄等
業績の回復などを期待した買いが続き大手海運株が大幅高となりました。日本郵船(9101)が10.0%高となったほか、商船三井(9104)が6.3%高、川崎汽船(9107)も9.6%高となり、3銘柄が揃って年初来高値を更新しています。関西スーパーマーケット(9919)もストップ高となりました。関西スーパーマーケットが10月末に開催予定の臨時株主総会に諮るエイチ・ツー・オー リテイリング(8242)との経営統合案が否決された場合にディスカウントスーパーのオーケーが1株2,250円でTOB(株式公開買い付け)を実施して完全子会社化を目指すと発表したことから買いを集めました。
また、自民党総裁選に脱原発を持論とする河野太郎氏が出馬する意向を示したことで再生可能エネルギー事業を手がけるレノバ(9519)に物色の矛先が向かい15.4%高となったうえ、ジャスダック市場でも太陽光発電設備大手のウエストホールディングス(1407)も9.4%高となり年初来高値を更新しています。
さらに投資判断や目標株価の引き上げに反応して大きく上げたのがアルプスアルパイン(6770)と河合楽器製作所(7952)で、アルプスアルパインが投資判断と目標株価の引き上げを受けて5.2%高となり、河合楽器製作所も目標株価の引き上げを受けて9.0%高となっています。一方で投資判断と目標株価の引き下げを受けて関西電力(9503)が一時3.9%安となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は531円高となりました。先週末の米国市場は小幅に高安まちまちとなりましたが、日本市場は大きく上昇した前週末の地合いを引き継ぎ大幅高となり、TOPIXが前週末に続いて年初来高値を更新したほか、日経平均も節目の29,500円を超えてきました。
そのため日経平均の30,000円の大台回復への期待も出てきそうですが、6日間で2,000円以上上げたうえに、25日移動平均線(27,893円)との乖離率も6%を超え短期的な過熱感が意識されるなかで明日以降も引き続き堅調さを維持できるかがポイントとなりそうです。なお、今晩の米国市場はレーバーデーの祝日で休場です。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)