【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,443.82  △131.29 (9/2)
NASDAQ: 15,331.18  △21.80 (9/2)

1.概況

米国市場は米新規失業保険申請件数が市場予想を上回る改善となったことで上昇し、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数が史上最高値を更新しました。40ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に162ドル高まで上昇した後伸び悩み午後に入って一旦40ドル高程度まで上げ幅を縮めましたが、引けにかけて持ち直すと結局131ドル高の35,443ドルで取引を終え4日ぶりに反発となっています。また、S&P500株価指数が12ポイント高の4,536ポイントと続伸となり8月30日に付けた史上最高値(4,528ポイント)を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も21ポイント高の15,331ポイントと続伸となり前日に続いて史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万4000件減の34万件となり市場予想を上回る改善となりました。7月の米製造業受注も前月比0.4%増となり市場予想を上回りました。一方で4-6月期の米労働生産性指数改定値は年率換算で前期比2.1%上昇に止まり市場予想を下回りました。7月の米貿易収支の赤字額は前月比4.3%減の701億ドルとなっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、エネルギーが2%を超える上昇となったほか、ヘルスケアと資本財・サービスも1%以上上げています。一方でコミュニケーション・サービスと一般消費財・サービス、情報技術の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が上げました。そのなかでもウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が3%近く上げたほか、原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)も2%余り上昇しました。キャタピラー(CAT)も2%近く上げ、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)とホーム・デポ(HD)、ボーイング(BA)、メルク(MRK)、アムジェン(AMGN)も1%以上上げています。一方でビザ(V)が2%を超える下落となり、セールスフォース・ドットコム(CRM)とアメリカン・エキスプレス(AXP)も1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、音楽配信のスポティファイ(SPOT)が6%を上回る上昇となりました。アップル(AAPL)が音楽や書籍・動画アプリの開発企業に課してきた決済ルールを緩和すると発表したことでアップルに支払う手数料が減り採算が改善するとの見方から買いを集めました。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い1.28%となりました。ドル円は109円90銭台で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。米雇用統計の発表を控え様子見となりやすいなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)