【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,405.50  △39.24 (8/25)
NASDAQ: 15,041.86  △22.06 (8/25)

1.概況

米国市場は新型コロナウイルスのワクチンの普及への期待が引き続き相場を支えたうえに、米下院で子育て支援などに10年で3.5兆ドルを支出する予算案が可決したことも好感され続伸となり、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数が史上最高値を更新しました。22ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に78ドル安まで下落する場面もありましたが、持ち直すと上げ幅を広げ昼過ぎには134ドル高まで上昇しました。その後伸び悩み上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局39ドル高の35,405ドルで取引を終え4日続伸となっています。

また、S&P500株価指数も9ポイント高の4,496ポイントと5日続伸となり前日に続いて史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も22ポイント高の15,041ポイントと5日続伸となり3日連続で史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

7月の米耐久財受注額は前月比0.1%減となりましたが市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融やエネルギー、資本財・サービスなどの7業種が上げ、金融は1%を超える上昇となりました。一方でヘルスケアや不動産などの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではアメリカン・エキスプレス(AXP)が3%余り上げ上昇率トップとなったほか、JPモルガン・チェース(JPM)も2%余り上げました。トラベラーズ(TRV)とゴールドマン・サックス(GS)、キャタピラー(CAT)も1%以上上げています。一方でアムジェン(AMGN)が1%を超える下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体メモリーのウエスタンデジタル(WDC)が同業のキオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)と合併に向けた交渉が進んでいると伝わったことで8%近く上げました。画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)も米エネルギー省がエヌビディアの半導体を搭載したスーパーコンピューターを採用する見通しと伝わったことで2%近く上昇し上場来高値を更新しています。また、住宅建設大手のトール・ブラザーズ(TOL)が決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで4%を上回る上昇となり、スポーツ用品店のディックス・スポーティング・グッズ(DKS)も決算が市場予想を上回ったことで急伸し13%以上上げました。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%高い1.34%となりました。ドル円は110円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。27日に行われる米ジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を控え様子見となりやすいなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)