エクソン・モービル(XOM)決算:一株利益は1.1ドルで市場予想を上回る
企業概要
エクソン・モービルは、大手総合石油・ガス会社である。世界各地で原油・天然ガスの探査と生産、石油製品の精製を手掛ける。2020年度の1日当りの生産量は、液体燃料が230万バレル、天然ガスが85億立方フィートであった。また、2020年末時点の保有埋蔵量は石油換算で152億バレル、このうち58%が液体燃料である。石油精製能力は原油換算で日量480万バレル、世界最大級のコモディティ、スペシャリティーケミカル製造大手でもある。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比108%増の677.42億ドル(市場予想は619.43億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.10ドル(市場予想は0.97ドル)
7月30日に発表した2021年4-6月期決算は、最終損益が46億ドル(約5,100億円)の黒字(前年同期は10億ドルの赤字)だった。原油相場の上昇で売上高が前年同期の2.1倍である677億ドルに増加した。
最終黒字は2四半期連続。4-6月の石油販売価格が1バレル60-63ドルと前年同期の2.9倍に上昇し、天然ガス価格も約7割上がったことで採算が大幅に改善した。
今後の株価見通し
20ドル超えから、35ドルを目指す展開が想定される。
アリスタ・ネットワークス(ANET)決算:一株利益は2.72ドルで市場予想を上回る
企業概要
アリスタ・ネットワークスは、ネットワーキングソリューション事業者向けにソフトウェアおよびハードウェアを提供するプロバイダーである。1事業部門からなり、ソフトウェア、スイッチング、およびルーター製品は、高パフォーマンスのネットワーキングアプリケーションを対象としている。サービス収入はテクニカルサポートによってもたらされる。顧客には、データセンター、企業、サービスプロバイダー、およびキャンパス市場が含まれる。カリフォルニア州サンタクララに本社を置き、米州が収益の大部分を占める。また、欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域、アジア太平洋地域でも販売を手掛ける。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比31%増の7.07億ドル(市場予想は6.88億ドル)
★調整済みEPS・・・2.72ドル(市場予想は2.55ドル)
第3四半期ガイダンス
★売上高・・・7.25-7.45億ドル(市場予想は6.99億ドル)
第2四半期売上高、調整済みEPS、粗利が全て予想を上回った。続く第3四半期売上高ガイダンスレンジも予想を上回った。ただし、決算発表日引け後の時間外取引では、利益確定売りが先行し1.4%程度下落している。
今後の株価見通し
オフィス復帰トレンドと5Gの本格展開を背景に、更なる上値追いが見込めよう。
ズームインフォ・テクノロジーズ(ZI)決算:一株利益は14セントで市場予想を上回る
企業概要
ズームインフォ・テクノロジーズは、セールスおよびマーケティングチーム向けに市場開拓戦略のためのデータを提供するクラウドベースのプラットフォームを運営している。同プラットフォームは、セールスやマーケティングの専門家のために、企業の組織や重要人物に関する正確な情報や洞察に基づく包括的で質の高いデータや分析を提供している。事業は、米国全土で展開されている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比57%増の1.74億ドル(市場予想は1.63億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・14セント(市場予想は12セント)
第3四半期(7月-9月期)ガイダンス
★売上高・・・1.82-1.84億ドル(市場予想は1.72億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・11-12セント(市場予想は12セント)
通期ガイダンス
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・50-51セント(市場予想は50セント)
決算発表日は前週末比1.9%高の54.78ドルで通常取引を終えた後、59ドル近辺で終値を7%あまり上回って推移している。
8月2日の通常取引終了後に発表した2021年4-6月期決算や7-9月期の売上高見通しが市場予想を上回った。2021年12月期通期の業績見通しも引き上げ、成長期待が強まった。
今後の株価見通し
同社の顧客数は約1.5万で、99%がサブスクリプションからの売上となっており、売上予想を立てやすいという強みがある。市場規模としては74万社の見込み顧客による240億ドル市場が想定されている。
好決算を受け、引け後の時間外取引では、59ドルレベルまで上昇している。60ドル超えから80ドルを目指す展開が予想される。
トランスオーシャン(RIG)決算:一株損失は18セントで市場予想を下回る
企業概要
トランスオーシャンは、世界最大規模の深海および超深掘削リグを運営する。西アフリカ、ブラジル、メキシコ湾を中心として世界各地でリグを稼動している。顧客は、政府系石油会社、独立系石油会社、および世界で事業を展開する石油会社である。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比29%減の6.56億ドル(市場予想は6.83億ドル)
★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・18セントの赤字(市場予想は16セントの赤字)
第2四半期売上高は予想を下回り、調整済みEPSの赤字幅は予想より悪化した。
今後の株価見通し
2021年の後半に入ると、現在展開しているアップサイクルに引き続き支えられるとみられる。石油価格が引き続きしっかりであると仮定すると、超深海資産の稼働率は2022年にかけて改善するだろう。
リフト(LYFT)決算:一株利益はドルで市場予想を上回る
企業概要
リフトは、米国で2番目に大きなライドシェアリング・サービス事業を運営する企業である。乗客と運転手をリフト(Lyft)アプリケーションでつないでいる。2013年に米国で設立され、米国外に市場を拡大するため、最近になってカナダ市場に参入した。伝統的なプライベートライド、シェアードライド、ラグジュアリーライドを含むさまざまな乗車手段を提供している。また、乗用車のライドシェアリングに加えて、バイクとスクーターのライドシェアリング市場にも参入し、ユーザーの交通手段の選択肢を広げている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比125%増の7.65億ドル(市場予想は7.00億ドル)
★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・5セントの赤字(市場予想は24セントの赤字)
売上高が予想を上回ったほか、調整済みEPSの赤字幅は予想ほど悪化しなかった。EBITDAが創業以来初の予想外の黒字となったことが好感されている。
今後の株価見通し
70ドル超えから、95ドルを目指す動きとなろう。