【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,064.25  △271.58 (8/5)
NASDAQ: 14,895.12  △114.58 (8/5)

1.概況

米国市場は景気敏感株を中心に買い戻しが入り上昇し、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数が史上最高値を更新しました。22ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに210ドル高余りまで上げ幅を広げた後一旦伸び悩みましたが、その後も大きく押すことなく堅調に推移すると引けにかけて一段高となり結局271ドル高の35,064ドルと高値圏で取引を終え反発となっています。また、S&P500株価指数も26ポイント高の4,429ポイントと反発し3日に付けた史上最高値(4,423ポイント)を上回ったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も114ポイント高の14,895ポイントと4日続伸となり先月26日に付けた史上最高値(14,840ポイント)を更新しています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万4000件減の38万5000件となりましたが市場予想ほど改善しませんでした。また、6月の米貿易収支の赤字額は前月比6.7%増の757億ドルとなり過去最高となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、エネルギーと金融、公益事業が1%を超える上昇となりました。一方でヘルスケアと素材の2業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中28銘柄が上げました。そのなかでもセールスフォース・ドットコム(CRM)とアムジェン(AMGN)、ウォルト・ディズニー(DIS)が2%を超える上昇となっています。一方でユナイテッドヘルス・グループ(UNH)とベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)の2銘柄が下げ、ユナイテッドヘルス・グループは2%を超える下落となっています。

ダウ平均構成銘柄以外では、経済正常化の流れが続くとの見方から旅行やレジャー関連株が高く、アメリカン航空グループ(AAL)が7%以上上げたほか、デルタ航空(DAL)も4%を超える上昇となりました。クルーズ船のロイヤル・カリビアン・クルージズ(RCL)とカーニバル(CCL)も7%以上上げています。また、決算で売上高が市場予想を上回った旅行予約サイトのブッキング・ホールディングス(BKNG)も6%近く上昇しました。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い1.22%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。米雇用統計の発表を今晩に控え様子見となりやすいなかで日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばし200日移動平均線(昨日時点で27,906円)を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)