【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,935.47  ▼149.06 (7/30)
NASDAQ: 14,672.68  ▼105.59 (7/30)

1.概況

先週末の米国市場は決算を発表したアマゾン・ドット・コム(AMZN)の急落が重石となり反落となりました。71ドル安でスタートしたダウ平均は朝方にプラスとなる場面もありましたが、21ドル高で伸び悩むと軟調に推移し取引終盤には213ドル安まで下落する場面もありました。その後引けにかけてやや持ち直したダウ平均ですが結局149ドル安の34,935ドルと節目の35,000ドルを割り込んで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も105ポイント安の14,672ポイントとなり3日ぶりに反落となっています。

2.経済指標等

6月の個人消費支出(PCE)は前月比1.0%上昇し市場予想を上回りました。米個人所得も前月比0.1%上昇し市場予想を上回っています。さらに7月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)も73.4と前月から上昇し市場予想を上回りました。7月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値も81.2と速報値から上方修正され市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、一般消費財・サービスが3%近く下落したほか、エネルギーも2%近く下げました。一方で素材や不動産などの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向

アマゾン・ドット・コムが決算で売上高が市場予想を下回ったことで7%を超える下落となりました。さらに画像検索・共有サービスのピンタレスト(PINS)が急落し18%余り下げました。決算は市場予想を上回ったものの、月間利用者数が市場予想を下回ったことで売りがかさみました。また、ダウ平均構成銘柄では決算で売上高総利益率の低下見通しを示したキャタピラー(CAT)が3%近く下げ下落率トップとなったほか、ボーイング(BA)も2%以上下げています。一方で決算が市場予想を上回ったプロクター・アンド・ギャンブル(PG)が2%近く上げ上昇率トップとなりました。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.05%低い1.22%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は先週末に大きく下げた反動で上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,500円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)