【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 35,144.31 △82.76 (7/26)
NASDAQ: 14,840.71 △3.72 (7/26)
1.概況
米国市場は決算を期待した買いが続き5日続伸となり主要3指数が揃って史上最高値を小幅に更新しました。中国当局によるネット企業などの規制強化を懸念した売りが先行し5ドル安でスタートしたダウ平均は111ドル安まで下げ幅を広げましたが、持ち直し昼前にプラスに転じ引け間際に88ドル高まで上昇すると結局82ドル高の35,144ドルで取引を終え先週末に続いて史上最高値を更新しています。また、S&P500株価指数も10ポイント高の4,422ポイントとなりこちらも先週末に続いて史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も3ポイント高の14,840ポイントとなり先週末に付けた史上最高値を上回っています。
2.経済指標等
6月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比6.6%減の67万6000戸に止まり市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや素材、一般消費財・サービスなどの6業種が上げ、エネルギーは2%を超える上昇となりました。一方でヘルスケアや情報技術などの4業種が下げています。不動産は変わらずとなっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではダウ(DOW)が3%を超える上昇となったほか、取引終了後に新たな成長戦略の発表を予定していたインテル(INTC)も2%以上上げました。シェブロン(CVX)も2%を上回る上昇となり、ボーイング(BA)も2%近く上げています。一方でアムジェン(AMGN)が1%余り下げ、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も1%近く下落しています。
ダウ平均構成銘柄以外では決算で売上高や1株利益が市場予想を上回った玩具大手のハズブロ(HAS)が急伸し12%以上上げています。カジュアル衣料のギャップ(GPS)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて3%近く上げたうえ、暗号資産交換業者のコインベース・グローバル(COIN)も暗号資産のビットコインが一時4万ドルを回復したことから9%余り上昇しました。さらに取引終了後に決算を発表した電気自動車のテスラ(TSLA)は1株利益が市場予想を上回ったことなどから時間外で一段高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い1.29%となりました。ドル円は110円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の28,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)