【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 35,061.55 △238.20 ( 7/23 )
NASDAQ: 14,836.99 △152.39 ( 7/23 )
1.概況
先週末の米国市場は好決算が相次いだことで4日続伸となり主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。31ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に260ドル高余りまで上昇した後一旦伸び悩みましたが、堅調に推移すると取引終盤に再び上げ幅を広げ引け間際に271ドル高まで上昇しました。その後ダウ平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めたものの結局238ドル高の35,061ドルとなり初めて節目の35,000ドル台に乗せ12日に付けた史上最高値(34,996ドル)を更新して取引を終えています。
また、S&P500株価指数も44ポイント高の4,411ポイントとなりこちらも12日に付けた史上最高値(43,843ポイント)を上回ったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も152ポイント高の14,836ポイントとなり12日に付けた史上最高値(14,733ポイント)を更新しています。
2.経済指標等
7月の米製造業PMI速報値は63.1と前月から上昇し市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスが2%を超える上昇となったほか、公益事業と生活必需品、ヘルスケアも1%以上上昇し、情報技術も1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
決算が市場予想を上回る増収増益となったアメリカン・エキスプレス(AXP)が1%を超える上昇となりました。また、同業のビザ(V)や消費関連のホーム・デポ(HD)などにも買いが波及し、ともに2%近く上昇しています。決算で広告収入が高い伸びを示したツイッター(TWTR)と写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)も大幅高となり、ツイッターが3%高、スナップも24%近く上昇し、連想買いからフェイスブック(FB)も5%以上上昇しています。
さらにモデルナ(MRNA)も8%近く上げました。欧州連合(EU)の医薬品規制当局がこれまで18歳以上に接種が認められていたモデルナ製の新型コロナウイルスワクチンについて12-17歳にも接種を認めるよう勧告したことが好感されました。一方で決算が減収減益となったインテル(INTC)が5%以上下げています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は前日と変わらずの1.28%となりました。ドル円は110円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は日本市場が休場中に米国市場が続伸となり、21日から23日までの3日間でダウ平均が550ドル近く上昇し先週末に史上最高値を更新したことから大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の28,000円を上回ってどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)