先週末のNYダウは300ドル近く下げた。最近の日本株相場の弱い地合いでは、週明けの日経平均は500円程度の下げとなってもおかしくない。すると2万7500円が下値の目途となる。先々週の金曜日の急落では、同水準まで売られたあと下げ渋って下ヒゲ陽線で終わった。売りを誘発する要因のNYダウの下げはダマシの可能性が高いので、本来であれば同じパターンとなるべきだ。下値では押し目買いが入って下げ渋る。そうなることを期待したいが、今週は週後半に4連休を控えてわずか3営業日しかなくポジションを取りにくいという特殊要因があるので押し目買いは入りにくいだろう。そこを投機筋に見透かされて、売られっぱなしで終わりそうである。

先週末のNYダウが下げた背景は、新型コロナウイルスの感染再拡大への警戒感だと言われる。確かに感染は再拡大している。しかし、それは「先週金曜日に」突然始まったわけではない。実際、ダウは金曜日も取引時間中に最高値を更新している。高値を更新し続けた週の週末とあって、単なるポジション調整で利益確定売りがかさんだだけだろう。だからNYダウはすぐに戻ると思うので、週明けに日経平均が連れ安するなら絶好の買い場だ。仮に2万7500円まで下げれば予想PERは13倍台前半にまで低下し、PBRは1.2倍を割り込む。バリュエーション的にもボトムと考えてよい。

楽観シナリオではNYダウが300ドル安なので日経平均も300円安程度で止まるというもの。その場合は2万7650円程度の200日移動平均が下値目途として意識されるだろう。

今週から3月決算企業の第1四半期決算発表が始まる。日本電産(6594)、オービック(4684)といった好業績が期待できる銘柄の発表が水曜日の引け後にある。翌日から4連休のため、先回り買いは入りにくいものの、逆に考えれば日本の連休中に、決算発表が本格化してくる米国株が再び高値をつけて連休明けはギャップアップで始まる可能性もある。それに賭けて連休前に仕込もうとする向きもあるだろう。