【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,996.18  △126.02 (7/12)
NASDAQ: 14,733.24  △31.32 (7/12)

1.概況

米国市場は今週から決算発表がスタートする大手金融株に先回りの買いが入り続伸となり、主要3指数が揃って先週末に続いて史上最高値を更新しました。利益確定の売りが出て33ドル安でスタートしたダウ平均は直後に140ドル安まで下落しましたが、切り返すとまもなくしてプラスに転じ上げ幅を広げ取引終盤に144ドル高まで上昇すると結局126ドル高の34,996ドルで取引を終え史上最高値を更新しています。また、S&P500株価指数も15ポイント高の4,384ポイントとなり史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も31ポイント高の14,733ポイントとなりこちらも史上最高値を上回っています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ金融とコミュニケーション・サービス、不動産が1%近く上昇しました。一方で生活必需品とエネルギーの2業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では先週公開の最新映画「ブラック・ウィドウ」の米国での週末の興行収入が新型コロナウイルスのパンデミック以降では最大を記録したと発表したウォルト・ディズニー(DIS)が4%以上上げ上昇率トップとなったほか、大手金融株に買いが入るなかゴールドマン・サックス(GS)も2%を超える上昇となり、JPモルガン・チェース(JPM)も1%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外でもバンク・オブ・アメリカ(BAC)とシティーグループ(C)も1%を超える上昇となっています。また、電気自動車のテスラ(TSLA)がドイツ政府による電気自動車購入支援の期間延長が欧州事業の追い風になるとの指摘を受けて4%を上回る上昇となりました。

一方で宇宙旅行のヴァージン・ギャラクティック・ホールディングス(SPCE)が最大5億ドル相当の普通株を発行する方針を公表したことで急落し17%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は変わらずの1.36%となりました。ドル円は110円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が一目均衡表の雲の上限(28,796円)を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)