【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,633.53 △131.02 (7/1)
NASDAQ: 14,522.38 △18.42 (7/1)
1.概況
米国市場は新たな四半期に入ったことで新規の投資資金が流入するとの期待から上昇し、S&P500株価指数が史上最高値を更新しました。4ドル高でスタートしたダウ平均は朝方にマイナスとなる場面もありましたが、3ドル安で下げ渋り底堅さをみせると切り返し上げ幅を広げ昼前には100ドル高程度まで上昇しました。その後一旦伸び悩んだダウ平均ですが大きく押すことなく堅調に推移すると取引終盤に再び上げ幅を広げ結局131ドル高の34,633ドルと高値圏で取引を終え3日続伸となっています。また、S&P500株価指数も22ポイント高の4,319ポイントとなり6日連続で史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も18ポイント高の14,522ポイントと反発しています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比5万1000件減の36万4000件となり市場予想を上回る改善となりました。一方で6月の米ISM製造業景況感指数は60.6と前月から低下し市場予想も下回りました。5月の米建設支出も年率換算で前月比0.3%減となり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品を除く10業種が上げました。そのなかでもエネルギーと公益事業が1%を超える上昇となったほか、ヘルスケアも1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではナイキ(NKE)が2%を超える上昇となったほか、トラベラーズ(TRV)とシェブロン(CVX)、アメリカン・エキスプレス(AXP)、アムジェン(AMGN)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も1%以上上げています。一方でウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が新型コロナウイルスのワクチン接種事業の減速見通しを示したことで7%以上下げ下落率トップとなり、ウォルマート(WMT)とゴールドマン・サックス(GS)も1%を上回る下げとなりました。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体メモリーのマイクロン・テクノロジー(MU)が5%を超える下落となりました。決算は市場予想を上回りましたが材料出尽くしで利益確定の売りに押されました。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い1.45%となりました。ドル円は111円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。今晩に米雇用統計の発表を控え様子見となりやすいなかでどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)