【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,290.08  ▼533.37 (6/18)
NASDAQ: 14,030.38  ▼130.97 (6/18)

1.概況

先週末の米国市場はセントルイス連銀のブラード総裁がインフレ加速で米連邦準備理事会(FRB)が2022年にも最初の利上げをするだろうと述べたことで利上げ開始時期が米連邦公開市場委員会(FOMC)で示された2023年よりも早まる可能性が意識され大幅下落となりました。200ドル安でスタートしたダウ平均は530ドル安余りまで下落した後一旦360ドル安程度まで持ち直しましたが、引けにかけて再び下げ幅を広げると引け間際に551ドル安まで下落し結局533ドル安の33,290ドルで取引を終え5日続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も130ポイント安の14,030ポイントとなり反落となっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでもエネルギーが3%近く下落したほか、公益事業と金融も2%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが下げました。シェブロン(CVX)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、ゴールドマン・サックス(GS)が3%を超える下落となり、トラベラーズ(TRV)とインテル(INTC)、JPモルガン・チェース(JPM)、ダウ(DOW)、アメリカン・エキスプレス(AXP)、コカ・コーラ(KO)も2%以上下げました。シスコシステムズ(CSCO)とジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も2%近く下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体株が軟調でマイクロン・テクノロジー(MU)が4%以上下げたうえ、クアルコム(QCOM)も2%近く下落しました。一方でソフト大手のアドビ(ADBE)が決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで2%以上上げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.06%低い1.44%となりました。ドル円は110円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて大きく下落してのスタートが予想されます。こうしたなかで日経平均が節目の28,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)