【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,600.38  △25.07 (6/2)
NASDAQ: 13,756.33  △19.85 (6/2)

1.概況

米国市場は経済活動の正常化への期待から景気敏感株を中心に買いが優勢となり小幅に上昇しました。39ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に131ドル高まで上昇しましたが、上げ幅を縮めると前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開となり結局25ドル高の34,600ドルで取引を終え5日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も19ポイント高の13,756ポイントと反発しています。

2.経済指標等

米地区連銀経済報告(ベージュブック)で米連邦準備制度理事会(FRB)は経済活動について前回の調査期間よりも拡大ペースが幾分加速しているとしています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が上げ、エネルギーと不動産が1%を超える上昇となりました。一方で素材や一般消費財・サービスなどの5業種が下げ、素材は1%近く下落しました。

3.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が2%近く上げ上昇率トップとなったほか、原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)も1%を超える上昇となりました。5月のカード利用が4月から拡大したことを明らかにしたビザ(V)も1%を上回る上昇となり、IBM(IBM)とインテル(INTC)も1%余り上げています。一方でダウ(DOW)が2%余り下げ、ウォルト・ディズニー(DIS)も1%安となっています。

ダウ平均構成銘柄以外では、最高経営責任者(CEO)が英半導体設計大手のアームの買収に自信を示したと伝わったことで画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)が3%余り上昇しています。また、3つの自社ブランドを立ち上げると発表した家庭用雑貨小売りのベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)が急騰し62%余り上げています。電気自動車のテスラ(TSLA)はモデル3などをリコールすることが明らかになったことから3%安となっています。

4.為替・金利等

長期金利は0.02%低い1.58%となりました。ドル円は109円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅な上昇に止まったことから軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が底堅さをみせ切り返すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)