東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は3日ぶりに反発しました。日経平均は83円安の28,730円で寄り付くとまもなくして248円安の28,565円まで下落しましたが、下げ幅を縮めると9時50分過ぎにプラスに転じ11時20分過ぎに137円高の28,952円まで上昇し132円高で前場を終えました。さらに上げ幅を広げ184円高の28,999円でスタートした後場の日経平均は直後に189円高の29,003円と節目の29,000円をわずかに上回りましたが、その後伸び悩み上げ幅を縮めると結局131円高の28,946円で取引を終えています。こうしたなか新興市場はまちまちで東証マザーズ指数が下落となった一方で、日経ジャスダック平均は上昇となっています。

2.個別銘柄等

政府が6月21日から新型コロナウイルスワクチンの職場などでの接種を始める方針を示したことを受けてワクチン接種が加速するとの見方から旅行関連に買いが向かいました。日本航空(9201)が3.5%高、ANAホールディングス(9202)が3.2%高、JR東日本(9020)が6.0%高、JR東海(9022)が5.5%高、JR西日本(9021)が7.7%高となったほか、HIS(9603)も5.3%高となりました。オフィス需要の回復期待から不動産関連も高く三菱地所(8802)が3.6%高、三井不動産(8801)が5.2%高、住友不動産(8830)も4.3%高となり、三井不動産は年初来高値を更新しています。協和発酵キリン(4151)も8.0%高となり上場来高値を更新しました。アトピー治療薬候補の開発と販売で米製薬大手のアムジェン(AMGN)と契約し一時金として4億ドルを受け取ると発表したことが好感されました。

また、投資判断や目標株価の引き上げに反応したのがトヨタ(7203)やニコン(7731)などで、トヨタが目標株価の引き上げを受けて一時2.3%高となり6日連続で上場来高値を更新し、ニコンも投資判断と目標株価を受けて3.1%高となりました。

一方でニトリホールディングス(9843)が目標株価の引き下げを受けて4.5%安となり年初来安値を更新しました。東洋水産(2875)も目標株価の引き下げを受けて3.8%安となり年初来安値を更新しています。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は131円高となりました。昨日の米国市場が小幅に高安まちまちで新たな買い材料に乏しいこともあって売りが先行しましたが、ワクチン接種加速への期待もあり朝方の売り一巡後に切り返すとプラスに転じました。しかし、節目の29,000円を一時わずかに超えたものの29,000円を上回ったところでは上値が重く100日移動平均線(29,018円)にあと一歩届きませんでした。したがって明日も買いが優勢となった場合には100日移動平均線を超えてさらに水準を切り上げることができるかが引き続きポイントとなりそうです。なお、日本時間の3日午前3時には米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表される予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)