【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,060.66 ▼267.13 (5/18)
NASDAQ: 13,303.64 ▼75.41 (5/18)
1.概況
米国市場は米住宅着工件数が市場予想を下回ったことで景気敏感株の一角に売りが出て続落となりました。ダウ平均は23ドル高でスタートすると朝方に81ドル高まで上昇する場面もありましたが買いが続かずまもなくしてマイナスに転じると引けにかけて急速に下げ幅を広げ結局267ドル安の34,060ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も75ポイント安の13,303ポイントとなっています。
2.経済指標等
4月の米住宅着工件数は年率換算で前月比9.5%減の156万9000戸となり市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げました。そのなかでもエネルギーが2%を超える下落となったほか、資本財・サービスと金融、コミュニケーション・サービス、素材も1%以上下げています。一方で不動産とヘルスケアの2業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が下げました。そのなかでも著名投資家ウォーレン・バフェット氏の率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ(BRK)が保有株を大幅に売却していたことが明らかとなったシェブロン(CVX)が3%安となったほか、キャタピラー(CAT)も2%を超える下落となりました。ダウ(DOW)とトラベラーズ(TRV)、ハネウェル・インターナショナル(HON)も2%近く下げています。一方で決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったウォルマート(WMT)が2%を上回る上昇となり、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)とマクドナルド(MCD)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も小幅に上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、メディア大手のディスカバリー(DISCA)とのメディア事業の統合に伴い配当が大幅に削減されるとの懸念からAT&T(T)が6%近く下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い1.63%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)