チポトレ・メキシカン・グリル(CMG)決算:一株利益は5.36ドルで市場予想を上回る

企業概要

チポトレ・メキシカン・グリルは、2020年の全店舗売上高が約60億ドルと、160億ドル規模の米国内ファスト・カジュアル・メキシコ・レストラン・カテゴリーの最大手である。クイックレストランよりも高品質の素材を使用したブリトー、ボウル、タコス、サラダなどのメニューを揃えている。2020年12月時点で、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツで、2,700を超える直営店舗を展開している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比23%増の17.4億ドル(市場予想は17.5億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・5.36ドル(市場予想は4.91ドル)

通期ガイダンス

★新店舗数・・・200店舗 

第1四半期売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSは上回った。既存店売り上げの伸びは予想に一致した。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

新型コロナウイルスの影響下、同社は上手く経営している。今回の決算では、売上高が予想を下回ったが、ファンダメンタルズは堅固だ。しばらく下値固めをした後、再度上値追いの動きとなろう。

【図表3】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ラスベガス・サンズ(LVS)決算:一株損失は25セントで市場予想を上回る

企業概要

ラスベガス・サンズは、カジノ、ホテル、エンターテイメント、レストラン、ショッピング、会議・展示会施設を備えた世界最大の完全統合型リゾート運営会社である。マカオにザ・ベネチアン・マカオ、サンズ・マカオ、サンズ・コタイ・セントラル・ロンドナー、フォーシーズンズホテル・マカオ、パリジャン、シンガポールにマリーナベイ・サンズ・リゾート、米国にザ・ベネチアン、ザ・パラッツォ・ラスベガスを保有する(ラスベガスの資産は、62億5,000万ドルでアポロ・グローバル・マネジメントとVici プロパティーズに売却する計画)。

2025年にシンガポールで4つ目のタワーをオープンするとみられる。ラスベガスの資産売却後は、全てのEBITDA(利払前・税引前・償却前利益)がアジア地域で生み出され、売上高の約80%をカジノ事業が占めることになる。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比33%減の12億ドル(市場予想は13.4億ドル)

★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・25セントの赤字(市場予想は26セントの赤字) 

第1四半期の売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSの赤字幅は予想ほど悪化しなかった。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

同社の株価は2年強にわたりレンジ内の動きとなっている。73ドル超えから、投資タイミングを測ることになりそうだ。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

AT&T(T)決算:一株利益は86セントで市場予想を上回る

企業概要

AT&Tは、通信、メディア、テクノロジー・サービスを提供する米国の持株会社である。無線通信が最大の事業であり、売上高の40%近くを占めている。米国第2位の無線通信事業会社で、6,300万人のポストペイド(料金後払い)契約者と1,600万人のプリペイド(料金先払い)契約者に対して、1億以上の携帯電話端末の接続サービスを提供している。

コンシューマー&エンターテイメント部門(売上高のの約25%を占める)は、消費者向け固定電話およびDirecTV衛星テレビ事業など、2,000万台のテレビ、およびインターネット経由でアクセスする1,400万の顧客にサービスを提供している。ワーナー・メディアは、HBO、ターナー・ケーブルネットワーク、およびワーナー・ブラザーズ・スタジオなどのメディア資産を有し、全社売上高の約20%弱を占めている。残りの売上高は、固定通信事業(同14%)、ラテンアメリカ・サテライトテレビ(同2%)、メキシコ・ワイヤレスサービス(同1%)が占める。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比3%増の439.39億ドル(市場予想は426.61億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・86セント(市場予想は78セント)

★純利益・・・前年同期比2%増の62.24億ドル(市場予想は54.57億ドル)

2021年通期ガイダンス

★売上高・・・1%増

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・変わらず(市場予想は1.9%減の3.12ドル)

第1四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。傘下のワーナー・メディアが手掛ける動画配信サービスが順調に伸びた。1-3月期の売上高は前年同期比2.7%増の439億3900万ドルと、市場予想(426億7100万ドル)を上回った。純利益は64%増の75億ドル、特別項目を除く1株利益は0.86ドルと市場予想(0.78ドル)を上回った。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

久しぶりの好決算で株価が上昇した。ワーナー・メディアが手掛ける動画配信サービスが順調に伸びたことが好感された。今回の好決算を背景に株価は更なる上値追いとなろう。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ユニオン・パシフィック(UNP)決算:一株利益は2ドルで市場予想を下回る

企業概要

ユニオン・パシフィックは、北米最大の民間鉄道会社である。ネブラスカ州オマハに本社を置く。鉄道網は米国西部の3分の2を網羅し総延長距離は30,000 マイルを超える。石炭、工業製品、インターモーダル貨物、農産物、化学製品や自動車などの輸送事業により、年間の売上高はおよそ200億ドル(2020年度)に上る。メキシコの鉄道会社フェロメックスの株式の約4分の1を保有しており、メキシコ間の輸送事業が売上高の約10%を占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比4.4%減の50.01億ドル(市場予想は50.19億ドル)

★1株当たり利益(調整済み)・・・2.00ドル(市場予想は2.05ドル)

★純利益・・・前年同期比9%減の13.41億ドル(市場予想は13.81億ドル)

本日寄り前に決算発表。第1四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を下回った。総収益カーロードで測定した第1四半期の取引量は、産業用およびバルク出荷の減少により、2020年と比較して1%減少したが、プレミアムカーロードの増加により一部相殺された。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

鉄道という大型事業であることで新規参入が難しく安定した収益を見込めるユニオン・パシフィックは長期投資向きの銘柄と言えるだろう。今回の決算結果を受け株価は下落しているが、株価チャートは上昇トレンドにある。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション