東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は反落となりました。日経平均は33円安の29,718円でスタートすると寄り付きをほぼ高値に下げ幅を広げ取引開始から20分余りで184円安の29,567円まで下落しましたが、持ち直すと101円安の29,649円で前場を終えました。139円安の29,611円でスタートした後場の日経平均は12時50分過ぎに153円安の29,598円まで下落した後14時に63円安の29,688円まで戻しました。しかし、その後引けにかけて下げ幅を広げると結局130円安の29,620円で取引を終えています。一方で新興市場は堅調で東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均が揃って上昇となっています。

2.個別銘柄等

東芝(6502)が一時8.3%高となり年初来高値を更新しました。米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズの提案を上回る金額で買収提案を計画していると伝わったことで買収合戦になる可能性も想定され買いを集めました。パソナグループ(2168)も一時5.3%高となりました。新型コロナウイルスの感染拡大で業務効率化を進める企業が増え間接業務を請け負う事業が伸びていることなどから通期の営業利益の見通しを150億円から175億円に引き上げたことが好感されました。また、投資判断や目標株価の引き上げに大きく反応したのが富士フイルムホールディング(4901)やサンドラッグ(9989)で、富士フイルムホールディングが目標株価の引き上げを受けて一時3.9%高となったほか、サンドラッグも投資判断や目標株価の引き上げを受けて一時3.7%高となっています。さらに暗号資産のビットコインが取引所の米コインベース・グローバルが14日に米ナスダック証券取引所に上場することもあって過去最高値を更新したことから楽天グループ(4755)や仮想通貨交換業者に出資するセレス(3696)が高く、楽天グループが一時5.6%高となり、セレスも一時5.2%高となっています。

一方でJ.フロント リテイリング(3086)が一時9.1%安となりました。営業損益が110億円の黒字に転換する2022年2月期の見通しを発表しましたが、市場予想を大幅に下回ったことが嫌気されました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は130円安となりました。米当局が接種後に血栓が生じる事例が報告されたことでジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)製の新型コロナウイルスワクチンの接種を中断するよう勧告したことからワクチン普及による経済正常化の期待が後退し売りが優勢となりました。ただ、先週から上値の重い展開が目立ちますが、その一方で節目の29,500円近辺での底堅さもみられ本日も29,500円を前に下げ渋りました。やや膠着した展開が続いていますが、こうした状況に明日以降変化がみられるかがポイントとなりそうです。

なお、小売企業の決算発表が本格化していますが、本日も引け後にABCマート(2670)や良品計画(7453)などが決算を発表する予定です。また、米国市場でも決算発表がスタートし14日の米国ではJPモルガン・チェース(JPM)やゴールドマン・サックス(GS)、ウェルズ・ファーゴ(WFC)などが決算発表を予定しています。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)