4月も中旬に差し掛かろうとしていますが、株価は上値の重たい展開が続いています。4月は統計上、株価が上がりやすい月として知られていますが、果たして月末にかけて上昇基調となるのか、いつものように窓との関係を確認しながら解説していきたいと思います。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※赤い丸=埋まっていない窓、青い丸=埋まった窓

抵抗線に押し返され2つの窓が埋まる

前回コラムでは、「下向きの抵抗線が、株価を反転させるポイントになったのではないかと考えられることから、5日移動平均線上を維持できるかが抵抗線を突破するカギになるのではないか」といった主旨のことを解説しました。しかしながら、結局5日移動平均線上を維持できずに割り込んでしまい、25日移動平均線に接近するなど、上値が重たいままで終える結果となっています。

特に、前週末の4月9日は、5日移動平均線を上回って始まり、一時3万円を上回って30,064円をつけると同時に上値の抵抗線に接近する場面がありましたが、結局押し返されて終値では5日移動平均線を下回って終えているのが分かります。

そこで前週の値動きとして注目されるのが窓埋めです。3月19日と3月22日との間にあけた窓と、4月1日と4月2日の間にあけた窓を同時に埋める結果となっています。

25日移動平均線に支えられる

これまでの流れからしますと、上値の抵抗線に押し返されると同時に2つの窓を埋めているわけですから、さらに下の株価水準に位置している窓を埋めることも視野に入りそうです。とは言え、事はそう簡単ではありません。

なぜなら、緩やかに上向きを続ける25日移動平均線のところで下げ止まり、4月13日には反発して5日移動平均線をわずかに上回って終えているからです。

窓をあけて上昇するか、窓を埋めにいくか、それが問題

では今後の値動きについてどう考えればよいのでしょうか。そこでヒントになるのが新たな窓の発生です。先週は久しぶりに窓が発生せずに終えると同時に、終値ベースで見た株価水準がほぼ横ばいになっており、抵抗線と25日移動平均線に挟まれた状態になっています。

そのため、膠着した状態から上値の抵抗線をブレイクするためには、窓が発生する必要があるのではないかと考えています。

ただ、抵抗線を上回って始まるような窓が発生しても、4月6日の高値を更新できなければ押し返される可能性が残りますので、取引時間中の値動きに注意が必要です。

一方で、25日移動平均線を下回って始まるような窓が発生した場合、上向きの75日移動平均線を下回って3月23日と24日、25日と26日の間にあいた2つの窓を埋めることが視野に入るのではないかと思われます。

果たしてどちらに動き出すのか、そのきっかけは何なのか、今週も窓に注目したいと思います。