【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,745.40 ▼55.20 (4/12)
NASDAQ: 13,850.00 ▼50.19 (4/12)
1.概況
米国市場は利益確定の売りが出て小幅に反落となりました。25ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に14ドル安まで下げ幅を縮めましたが、戻し切れないと下げ幅を広げ昼前には110ドル安程度まで下落しました。その後昼過ぎに30ドル安程度まで持ち直しましたが、再び下げ幅を広げると取引終盤には135ドル安まで下落しました。しかし、引けにかけて持ち直すと結局55ドル安の33,745ドルで取引を終え4日ぶりに反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も50ポイント安の13,850ポイントとなり3日ぶりに反落となっています。
2.経済指標等
3月の米財政収支の赤字額は6595億ドルとなり3月として過去最大となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスや不動産、生活必需品などの8業種が上げました。一方でエネルギーとコミュニケーション・サービス、情報技術の3業種が下げ、エネルギーは1%近く下落しました。
4.個別銘柄動向
画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)が初のデータセンター向けCPUを発表したことで5%以上上げました。一方で競合するインテル(INTC)やアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が売られ、インテルが4%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったほか、アドバンスト・マイクロ・デバイスも5%余り下落しています。また、電気自動車のテスラ(TSLA)が投資判断と目標株価の引き上げを受けて3%以上上げています。配車サービス大手のウーバーテクノロジーズ(UBER)も3月の配車サービス部門の取扱高が2020年3月以来の高水準になったと発表したことで3%余り上昇しました。さらにマイクロソフト(MSFT)が買収を発表したことで音声認識技術を手掛けるニュアンス・コミュニケーションズ(NUAN)が買収価格にさや寄せする格好で上昇し16%近く上げています。マイクロソフトは小幅に上昇し上場来高値を更新しています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの1.66%となりました。ドル円は109円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が小幅な下落に止まったことから昨日に下げた反動もあり堅調なスタートが予想されます。新たな買い材料に乏しいなかで日経平均が一日を通して堅調さを維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)