イベントを控え、GrayScaleも動き出すか?

世界最大の暗号資産ファンドであるGrayScaleのBTC(ビットコイン)投資信託が1ヶ月以上、買いを手控えています。(図表1参照)

理由はわかりませんが、以前本コラムで述べた通り、3月はBTCのパフォーマンスが悪くなる傾向があることから、買いを手控えているのかもしれません。

本日(3月29日)を含めて、買いに動かないと40日間も買いを手控えている計算になります。これだけ買いを手控えている期間は、この1年で初めてことです。

【図表1】
出所:https://www.bybt.com/ja

しかしながら、2021年の3月は月足陽線で終わるのではないかと思います。500万円を下回らない限り、陰線になりません。

そして逆に4月は過去9年間で7勝2敗とパフォーマンスの良い傾向が見られます。2016年以降では、全て月足陽線で終えているため、2021年も期待したいところです。

日本では4月から新年度が始まり、米国では毎年5月に世界最大の暗号資産・ブロックチェーンの祭典「コンセンサス(Consensus)」が開催されます。2021年のコンセンサスは5月24-27日に開催される予定です。同イベントに向けて、各コインの発行体から情報が入ってくることが多いため、様々な思惑で買いが入りやすいこともあり、4月は上昇しやすいのかもしれないと私は考えています。

BTC/JPYは今週も強気目線を堅持

日足ダイバージェンスは失敗パターンか?

【図表2】BTC/JPY 日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPYの日足分析を解説します。

トレンドラインを少し割り込んでから少し反発し、現在は騙しのような状態となっています。三角保合いは継続中ですが、ここを上方向に抜けると、先週の下方向ブレイクの騙しの値動きが効いて、逆に大きく上昇する可能性が高いと考えられます。

そして海外取引所のレバレッジポジションは、この1週間の平均で55%の売りポジションに傾いています。直近高値にはストップが多く積まれている可能性も高いからです。

またMACDもダイバージェンスしていました。既に2週間以上も経過しているにも関わらず、依然として本格的な下落につながっていません。

MACDも0.00方向に向かっており、このダイバージェンスは失敗パターンの可能性が徐々に濃厚となってきました。

よって、下落失敗パターンの条件が揃ってきていると考えられます。ですので、押し目は拾っても良いのではないかと思います。

4時間足は並行チャネル、上値ブレイク期待

【図表3】BTC/JPY 4時間足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPYの4時間足について解説します。

右肩下がりの並行チャネルをキープしています。上方向にブレイクすれば、再び上昇トレンドに回帰しそうです。

押し目のサポートラインを2つ引いてみました。1つ目が592万円、2つ目が580万円となります。買指値注文を入れるなら、この少し手前の5000-1万円ぐらい手前が良いのではないでしょうか。

日足のボリンジャーバンドは徐々にスクイーズの形状を始めており、上方向に抜ける前の小動き相場を想定するなら、1つ目の押し目から入っても良さそうです。

4時間足も現在価格から592万円ゾーンで推移するならば、短期的な戻り売りエントリーが増えそうですし、620万円以上はレジスタンスラインが多く引けます。

ストップも620-660万円に断続的に置かれやすいと考えますので、何かしら良いファンダメンタルズが出れば、大きく上方向に弾けるかもしれません。

今週も強気目線を堅持し、ロングポジションはキープし、追加の押し目買いなら、上記のポイントに注目していきたいと思います。

ETH(イーサリアム)は大型アップデートを控え、動きに注視

4月はアルトコインも動きやすい?

【図表3】ETH/JPY 日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPYの日足分析を解説します。

こちらのMACDはすでに解消されており、アセンディングトライアングルの形状をしています。

深い押し目を警戒しましたが、ここ1-2週間はBTCと似たような値動きになっています。
出遅れて大きく上昇する可能性も考えられます。ETHに関してはこの1ヶ月近く慎重姿勢を強めていましたが、そろそろ買い再参戦を検討しても良いでしょう。

MACDはすでに0.00ラインで推移しています。日足ベースではニュートラル、上方向も下方向も含めてトレンドが出たら走りやすいと思われます。

仮に今週一杯、小動きな展開となり、19-20万円で推移するようなら、ボリンジャーバンドも一気にスクイーズが進むと思われます。ですので、来週からのエクスパンションに期待した先回りの買いを狙うことも考えられるのではないでしょうか。

そして4月14日には、ETHの大型アップデート、「Berlin(ベルリン)」(※)が控えています。

今週、来週あたりから、このアップデート内容に関する進展が報道されるたびに上昇するならば、大きな上昇トレンドへと発展するかもしれません。

基本的には、BTCの値動きに連動すると思いますが、今回上昇する際には、ETHの動きにも注視したいところです。

(※)イーサリアムの大型アップデート名は世界各国の都市名が使われています。