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今週(3月19日~3月25日)の相場動向
相場回顧 ビットコイン:BTC=60,000ドルに跳ね返され、大幅下落
ビットコインは米FOMC声明の内容を受けて買いが強まっていたが、BTC=654万円(60,000ドル)の壁にたびたび跳ね返され、上値の重い展開となった。次第に売りが強まってBTC=610万円(56,000ドル)付近まで下落し、一時は買い戻しが進んだが、米FRBパウエル議長が暗号資産に対する厳しい見解を示すと、前回下値となるBTC=589万円(54,000ドル)付近まで価格を大きく下げた。その後、サポートラインに支えられて底堅く推移し、24日には米テスラ社のビットコイン決済対応を受けてBTC=621万円(57,000ドル)付近まで急反発した。しかし、欧州を中心とする新型コロナ感染再拡大が懸念され、金融市場においてリスクオフムードが漂うなか、たちまち急落し、サポートラインを割り込んだ。米フィデリティによるビットコインETF申請が話題となったが、むしろそれがグレースケールのビットコイン投資信託(GBTC)からの資金流出を促す形となり、BTC=556万円(51,000ドル)付近まで大きく下落した。
今週に米シカゴ・オプション取引所とヴァンエックが申請するビットコインETFの審査開始が報じられて以降、GBTCのマイナスプレミアム(市場価格との下乖離)が拡大している。
来週(3月26日~4月1日)の相場予想
米国のビットコインETF動向が今後の相場を左右するか
米国におけるビットコインETFへの期待が高まる一方で、グレースケールが提供するビットコイン投資信託(GBTC)のマイナスプレミアムが拡大し、資金流出が相次いでいる。マイナスプレミアムの拡大は機関投資家らによるGBTCの強い売りを示し、カナダでビットコインETFが誕生した2月後半からその傾向が確認できる。このままマイナスプレミアムが拡大するようなら市場には売り圧が継続的に働くだろう。
この流れで米国のビットコインETFが否認となれば失望からさらに価格を下げる可能性がある。逆に認可となれば、相場が勢いを取り戻すと期待される一方で、GBTCからの資金流出にともなう市場の混乱も予想される。いずれしても、直近の相場を左右するトピックとして米国におけるビットコインETF動向は注視したい。
この他、欧州における新型コロナ異種の感染拡大が再び懸念されており、ワクチン接種を巡っても供給が遅れるなど問題が起きている。現状は株式市場が大きく下落する事態とはなっていないが、世界的に「第3波」が拡大するようであれば、暗号資産市場もネガティブな影響を受けるだろう。
直近上値としてBTC=600万円(55,000ドル)、下値としてBTC=523万円(48,000ドル)を意識する。