【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  31,385.76   △237.52  ( 2/8 )
NASDAQ:  13,987.64   △131.35  ( 2/8 )

1.概況

米国市場はイエレン米財務長官が追加の経済対策が成立すれば2022年までに完全雇用を実現できると述べたことが好感され続伸となり、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。42ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に220ドル高近くまで上昇した後昼前に90ドル高程度まで上げ幅を縮めましたが、その後も堅調に推移すると引けにかけて再び上げ幅を広げました。

結局ダウ平均は237ドル高の31,385ドルと6日続伸となり1月20日に付けた史上最高値(31,188ドル)を上回って取引を終えています。また、S&P500株価指数も28ポイント高の3,915ポイントと6日続伸となり3日連続で史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も131ポイント高の13,987ポイントとなりこちらも3日連続で史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が上げました。そのなかでもエネルギーが4%を超える上昇となったほか、金融と情報技術も1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルト・ディズニー(DIS)が5%近く上げ上昇率トップとなったほか、シェブロン(CVX)とキャタピラー(CAT)、ゴールドマン・サックス(GS)も2%を超える上昇となっています。一方でナイキ(NKE)とメルク(MRK)が1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、エクソンモービル(XOM)が投資判断と目標株価の引き上げを受けて4%を超える上昇となりました。また、電気自動車のテスラ(TSLA)が15億ドル相当のビットコインの購入を明らかにしたことでビットコイン関連のサービスを拡充している決済サービス大手のペイパル・ホールディング(PYPL)やスクエア(SQ)が買われ、ペイパル・ホールディングが5%近く上げ、スクエアは8%余り上昇しています。

さらに追加の経済対策案に空運会社への金融支援が含まれることから空運株が買われデルタ航空(DAL)とユナイテッド航空ホールディングス(UAL)が5%以上上げ、アメリカン航空グループ(AAL)も3%を超える上昇となりました。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い1.17%となりました。ドル円は105円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。利益確定の売りが出やすいなかで日経平均が節目の29,500円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)