【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 30,723.60 △36.12 ( 2/3 )
NASDAQ: 13,610.54 ▼2.23 ( 2/3 )
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。追加の経済対策への期待からダウ平均とS&P500株価指数は3日続伸となりましたが、主力ハイテク株の一角に売りが出てナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落となりました。2ドル高でスタートしたダウ平均はマイナスに転じ下げ幅を広げると朝方に166ドル安まで下落しましたが、持ち直すとプラスとなり午後に入って上げ幅を広げ取引終盤には105ドル高まで上昇する場面もありました。
しかし、その後引けにかけて上げ幅を縮めると結局36ドル高の30,723ドルで取引を終えています。またS&P500株価指数も3ポイント高の3,830ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は2ポイント安の13,610ポイントとなりました。
2.経済指標等
1月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は17万4000人増となり市場予想を上回りました。1月の米ISM非製造業景況感指数も58.7と前月から上昇し市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が上げ、エネルギーが4%を超える上昇となったほか、コミュニケーション・サービスも2%余り上げています。一方で一般消費財・サービスやヘルスケアなどの5業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では新型コロナウイルスの米国での新規感染者数の減少を受けてボーイング(BA)が3%を超える上昇となったほか、原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)も2%余り上げています。一方で通期の業績見通しが市場予想を下回ったアムジェン(AMGN)が1%を上回る下落となっています。
ダウ平均構成銘柄以外では、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)が市場予想を上回る決算を受けて目標株価の引き上げが相次ぎ7%を超える上昇となっています。音楽配信大手のスポティファイ・テクノロジー(SPOT)は決算が市場予想を上回る最終赤字となったことで8%余り下げました。また、取引終了後に決算を発表した半導体大手のクアルコム(QCOM)も売上高が市場予想を下回ったことから時間外で大きく下落しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い1.14%となりました。ドル円は105円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなり新たな買い材料になりにくいことからやや売り優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が底堅さをみせ切り返すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)