【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  30,211.91   △229.29  ( 2/1 )
NASDAQ:  13,403.39   △332.70  ( 2/1 )

1.概況

米国市場は市場の混乱を引き起こしていた個人の投機的な買いが一巡しつつあるとの見方から反発しました。72ドル高でスタートしたダウ平均は取引開始直後に280ドル高近くまで上昇した後に一旦30ドル高程度まで上げ幅を縮めましたが、午後に入って再び上げ幅を広げると取引終盤には353ドル高まで上昇しました。その後引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局229ドル高の30,211ドルと30,000ドルの大台を回復して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も332ポイント高の13,403ポイントとなっています。

2.経済指標等

1月の米ISM製造業景況感指数は58.7と前月から低下し市場予想も下回りました。一方で2020年12月の米建設支出は前月比1.0%増となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも一般消費財・サービスが3%近く上昇したほか、情報技術と不動産も2%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が上げました。そのなかでもマイクロソフト(MSFT)が3%を超える上昇となったほか、ビザ(V)とインテル(INTC)も2%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、電気自動車のテスラ(TSLA)が目標株価の引き上げを受けて6%近く上昇しました。また、2日に決算発表を控えたアマゾン・ドット・コム(AMZN)とグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)も決算への期待から買われ、アマゾン・ドット・コムが4%以上上げ、アルファベットも3%を超える上昇となりました。さらに半導体株も堅調でクアルコム(QCOM)が3%を超える上昇となり、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とマイクロン・テクノロジー(MU)も2%以上上げています。一方で個人投資家の投機的な取引の対象となっていたゲーム専門店のゲームストップ(GME)は30%以上下げています。バイオ製薬のモデルナ(MRNA)も投資判断の引き下げを受けて9%余り下落しました。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%高い1.08%となりました。ドル円は104円90銭台で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開をみせるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)