【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 30,937.04  ▼22.96 (1/26)
NASDAQ: 13,626.07  ▼9.93 (1/26)

1.概況

米国市場は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え様子見ムードが強く小幅に下落しました。ダウ平均は8ドル高でスタートすると直後に161ドル高まで上昇しましたが、買いが続かず上げ幅を縮めると前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開となりました。その後午後に入って買いが優勢となり小幅高で推移したダウ平均ですが引けにかけて下落に転じると結局22ドル安の30,937ドルで取引を終え4日続落となっています。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も9ポイント安の13,626ポイントとなり6日ぶりに反落となりました。

2.経済指標等

2020年11月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で20都市圏住宅価格指数は前年同月比9.1%上昇し市場予想を上回りました。1月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数も89.3と前月から上昇し市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が下げ、エネルギーが2%以上下落したほか、素材も1%を上回る下げとなりました。また、公益事業と資本財・サービスも1%近く下落しています。一方で5業種が上げ、不動産が1%を超える上昇となり、生活必需品も1%近く上げています。

4.個別銘柄動向

ゼネラル・エレクトリック(GE)が決算でフリーキャッシュフローが大幅に改善したことが好感され3%近く上げました。ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで3%近く上昇し、スリーエム(MMM)も決算が市場予想を上回る増収増益となったことで3%を超える上昇となっています。また、代替肉のビヨンド・ミート(BYND)が飲料大手のペプシコ(PEP)と植物由来のたんぱく質を使った菓子類や飲料を開発・生産するジョイントベンチャーを設立すると発表したことで急伸し17%以上上げました。さらに取引終了後に決算を発表したマイクロソフト(MSFT)は売上高や1株利益が市場予想を大幅に上回ったことから時間外で一段高となっています。

一方で減益決算となったアメリカン・エキスプレス(AXP)が4%以上下げたほか、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も決算で月額払いの契約者数が市場予想を下回ったことで3%を上回る下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は変わらずの1.03%となりました。ドル円は103円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅な下落に止まり新たな売り材料になりにくいことから上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)