先週(1月4日付)のコラムにおいて、ビットコイン(円建て)は350万円突破と執筆しました。その後、280万円台まで下落し、437万円までわずか数日で上昇しましたが1月11日には、400万円に急落しました。ビットコイン(ドル建て)においては史上最高値突破の2万ドルから4万ドルまで一気に価格を押し上げ、達成感から利食いにおされたと考えられます。

ビットコイン(円建て)は、11月から一本調子で上昇を続けていたこともあり、買いに市場ポジションは大きく偏っていたのでしょう。引き続き、乱高下相場に注意をしながらも、日足や週足レベルではまだ上昇トレンド最中だと判断し、私自身の押し目買いのスタンスは変えません。理由は以下の通りです。

【図表1】2020年10兆ドル規模の金融緩和
出所:ゼロヘッジ

図表1のチャートは、主要先進国中央銀行をG10とし、2000年代以降の量的緩和推移をグラフ化したものです。ご覧の通り、2008年のリーマン・ショック後、FRB(米連邦準備制度理事会)はQE1から3と3回に分けた大規模緩和を、そして日銀やECB(欧州中央銀行)も同じくして大規模な金融緩和を繰り返してきました。

そしてコロナショック後、2020年の1年だけでグラフの通り、10兆ドル規模の金融緩和を世界各国の中銀は実施しました。

この影響を受け、ドルを大量に刷った結果、行き場を失ったマネーがGAFAMを中心に株式市場や暗号資産市場に大きく流入しました。その結果、各市場は大きく上昇しています。
通貨の本質的価値が下落したため、必然的に株や不動産、BTC等の暗号資産等の価値が上昇してしまうのです。

また先日の米国上院選挙は民主党の勝利で終わり、これにてトリプルブルーとなりました。
この後、バイデン氏は数兆ドル規模も追加経済対策について言及しております。
民主党は、下院、上院(50:50で同数の場合、副大統領が決定票を投じることができる。)の両方を制することができたので、バイデン政権は中間選挙までの向こう2年、政策決定について自由が利くことになるでしょう。つまり、追加経済対策の金額も自由にコントロールすることができます。

新型コロナウイルス感染症の拡大の経済への影響が懸念されている中で、株式市場までをも崩すわけにもいきません。おそらくさらなる大規模な追加緩和にて、経済下支えの対応をしてくる可能性が高いのではないでしょうか。

こういった理由を踏まえ、2021年も繰り返し各国からの追加経済対策や中銀による追加緩和政策は発表されてくるでしょう。新型コロナウイルスの変異種といったような新たな問題もありますし、「経済が止まる=追加緩和=インフレ加速」、これらの式は今年も成立すると思われます。株式市場もBTC市場もまだまだ上昇していくのではないでしょうか。

BTCの押し目の考え方

BTC/JPY、30%の下落は絶好の押し目か

【図表2】BTC/JPY 日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

暴騰しているように感じられるかもしれませんが、トレンドラインに沿った上昇だと考えられます。
1月11日には、押し目のポイントであったBTC/JPYは316万円のトレンドラインにタッチして反発しました。トレンドが成熟を始めるとこのようにウェーブが徐々に荒くなってきます。
目先、天井を付けたように考えられるかもしれません。しかし、その目先天井を付けた!?と考えられる値動きは直近2ヶ月の間に何度もありました。

相場に絶対はありませんので、トレードの王道通り、順張りで対応していくのが良いと考えられます。
オシレーターのMACDはまだダイバージェンスすら発生させておりません。デッドクロスを始めようとしておりますが、こういった上昇相場での最初のデッドクロスは過去においては失敗に終わることが多いです。そのため、私自身は1月12日、13日あたり且つ、BTC/JPYが300-350万円ゾーンで押し目買いを大きく拾っていくイメージがよいのではないか、と考えています。

BTC/JPY、1時間足は逆三尊でエントリーを

【図表3】BTC/JPY 1時間足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

1時間足に落として、細かい押し目買いポイントを抑えておきましょう。
1月10日から続いた下落トレンドは下降トレンドラインをようやく右に抜けてきております。私としては、逆三尊を形成するイメージを前提に、ポジションを検討したいと考えています。早ければ、1月12日の日本時間夕方からNY時間あたりにかけて注目に値するかもしれません。

またBTC/JPYが直近安値を割り込んで300-316万円ゾーンに入ったとしても、おそらくこのローソク足形状ならば、MACDはダイバージェンスしそうです(トレンドが弱まっていく)。
この値動きも考慮しつつ、押し目買いを2回に分けてエントリーする程度の余力を考えておくと良いのではないでしょうか。

ETHは、回復が遅い?

ETH(イーサリアム)は、BTCよりも下落幅が大きいです。しかし、ETH/JPYは2017年12月において10万円→5万円台→17万円と大きな乱高下を交えながら上昇した経緯があります。暗号資産の市場規模は、株式市場等と比べると非常に小さいので、上昇も早ければ下落も早いです。そのため、投資家としての的確な判断が求められます。株式投資等をされている方は、見慣れた個別株での押し目買いや先物指数とは同じような感覚では考えないほうがよいかと思います。

ETHの時価総額は、まだ10兆円程度です。そのためBTCと比較すれば、まだまだ上値の余地は多いと考えられます。ブロックチェーン技術としての世界的認知度は抜群に高く、暗号資産としても十分価値があると私は考えております。こちらも長期的な視点で考えるのがよいのではないでしょうか。

【図表4】ETH/JPY 日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

先週のコラムの通り、ETH/JPYは9万円台前半にて、押し目買いの機会は発生していました。

BTC/JPYと同様に、まだMACDはダイバージェンスもしておらず、日足レベルで最初の押し目買いのポイントと考えられます。

BTC、ETHのどちらを優先して考えるのがよいか

【図表5】ETH/JPY 1時間足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTCよりも回復がやや鈍く、こういった急落相場ではほとんどのアルトコインは、BTCに連動して動きます。基本的にはBTCの値動きに連動されることが多い傾向があります。

図表5の通り、下降トレンドラインを右に抜けていますがネックラインまで戻るとはまだ判断が難しい状況です。
BTC/JPYの1時間足の形状よりも少し深い押し目買いのポイントを考えるのが良いかもしれません。
再度ETH/JPYは10万円前後まで押しがあり、どちらかというとダブルボトムのような形状をつけてBTC/JPYよりも遅れて価格を回復させていくのではないかと考えています。
このまま上値を伸ばす場合、ETH/JPYの12万円はレジスタンスラインとして控えていますので、この手前で一部ポジションを縮小して様子をみるのも1つの選択肢だと考えられます。
私自身としては、押し目があったら、ETH/JPYよりもBTC/JPYを優先して考えるイメージを持っています。

さて、繰り返しになりますが、1月11日に暗号資産は急落しました。暗号資産ではこのような急落やまた急上昇もわりと高頻度で発生します。そのため、暗号資産の市場動向は随時確認しましょう。