【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 30,015.51  ▼200.94 (12/22)
NASDAQ: 12,807.92  △65.40 (12/22)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は米議会が9000億ドル規模の追加経済対策を可決したことで材料出尽くしとなり利益確定の売りで下落となりましたが、ナスダック総合株価指数は主力ハイテク株の一角が高く続伸となり史上最高値を更新しました。ダウ平均は16ドル安でスタートすると昼前に200ドル安近くまで下げ幅を広げた後一旦下げ渋りましたが、取引終盤に再び下げ幅を広げ引け間際に223ドル安まで下落すると結局200ドル安の30,015ドルで取引を終え反落となっています。また、S&P500株価指数も7ポイント安の3,687ポイントと3日続落となっています。

一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は65ポイント高の12,807ポイントと3日ぶりに反発し17日に付けた史上最高値(12,764ポイント)を更新しています。

2.経済指標等

7-9月期の米実質GDP確定値は年率換算で前期比33.4%増と改定値から上方修正され市場予想を上回りました。一方で11月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比2.5%減の669万戸となり市場予想を下回りました。12月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数も88.6と前月から低下し市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、エネルギーが1%以上下落したほか、コミュニケーション・サービスと金融も1%近く下げています。一方で情報技術と不動産の2業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が下げました。そのなかでもウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が3%を超える下落となったほか、アムジェン(AMGN)とゴールドマン・サックス(GS)、シェブロン(CVX)も2%以上下げ、キャタピラー(CAT)も2%近く下落しています。一方で2024年に自社開発の電池を搭載した電気自動車の生産開始を目指していると伝わったアップル(AAPL)が3%近く上げたうえ、セールスフォース・ドットコム(CRM)も2%余り上昇しました。ダウ平均構成銘柄以外では、目標株価の引き上げを受けて決済サービスのペイパル・ホールディングス(PYPL)が2%を上回る上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い0.92%となりました。ドル円は103円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でナスダック総合株価指数が史上最高値を更新するなか昨日に大幅安となった反動もあり上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の26,500円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)