今年の酉の市は、新型コロナ対策で例年とは大きく変わったものでした。鷲(おおとり)神社に入るのも長國寺に入るのも、熊手屋さんから送られて来た入場証が必要で、加えてどちらでも健康チェックシートの記入・提出が求められました。夜ではなく日中の隙間時間に行ったせいもあるかも知れませんが、境内は空いていて、或る意味とても快適なのですが、あの酉の市独特の熱気は感じられませんでした。
然しながら酉の市の雰囲気は充満していて、熊手屋さんも案外いつも通りではありました。私は会社にひとつ、家にひとつ熊手を購入するのですが、会社用に購入した熊手のど真ん中には、ピンク色の謎の生きものが取り付けられていました。これ、アマビエなのです。恐らくブツはダルマ。ダルマを赤と金ではなくて、ピンクと青なので上手く塗り、顔もアマビエにしていました。そして疫病退散の札も差して完成。オフィスに掛けるにはちょうど良い。今年の熊手は、世相を良く反映していると思います。
熊手屋さんは説明する時に、あ、これ、ほら、アマエビ?みたいな軽い冗句も飛ばして、そしてみんなで元気に手締め。今年は御祝儀を奮発しました。こうやって力を合わせて、知恵を出して、みんなで頑張っているうちに、早くコロナ禍のトンネルを抜けたいですね。