今日は株式市場が全面高、ビットコインなどの仮想通貨市場もこの数日大幅高です。イエレンが財務長官になりそうだとか、新型コロナワクチンに対する期待とか云われていますが、やはり一番大きな理由は、超大量量的金融緩和によって市場にマネーが余り、それが価格の動きやすい資産に流れている「資産インフレ」が背景にあるでしょう。いくらでも刷ることの出来るお金の価値が下がり、供給の限られている株式や不動産の価格が、現象として、相対的に上がっている、とも説明できます。

このことはビットコインに顕著です。米ペイパルが、ペイパルアプリ内で仮想通貨を売買できるようにするサービスを発表したのが約1ヶ月前。以来、ビットコインの値段は約50%上昇しました。ペイパルのサービスだけのために、ビットコインの新規供給量(マイニングされる量)の実に70%が購入されているというデータがあり、その他同様の最近始まったサービスを合わせると、新規供給量の全額がそれらのために使われている計算になります。ビットコインの供給は限定されていますから、即ち勝手に刷ることは出来ませんから、需給は逼迫し、セカンダリーマーケットで買い上がる行動が増え、価格は上昇しているのでしょう。

超大量量的金融緩和と需給。この2つが、今のマーケットを読み解く最大の鍵だと思います。