【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  29,438.42   ▼344.93  ( 11/18 )
NASDAQ:  11,801.60   ▼97.74  ( 11/18 )

1.概況

米国市場は新型コロナウイルスの感染拡大が嫌気され続落となりました。ファイザー(PFE)が新型コロナウイルスのワクチンの臨床試験で95%の予防効果を確認したと発表したことで買いが先行し92ドル高でスタートしたダウ平均は一時147ドル高まで上昇しましたが、ニューヨーク市が新型コロナウイルスの感染拡大に伴い公立学校を閉鎖すると発表したことなどが嫌気され午後に入って下落に転じると下げ幅を広げる展開となりました。引け間際に350ドル安まで下落したダウ平均は結局344ドル安の29,438ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も97ポイント安の11,801ポイントとなっています。

2.経済指標等

10月の米住宅着工は年率換算で前月比4.9%増の153万戸となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでもエネルギーが3%近く下落したほか、公益事業も2%近く下げました。また、ヘルスケアと不動産も1%台後半の下落となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が下げました。そのなかでもボーイング(BA)とシェブロン(CVX)が3%以上下落したほか、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も3%近く下げました。また、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)とハネウェル・インターナショナル(HON)、アムジェン(AMGN)も2%以上下げ、コカ・コーラ(KO)とアメリカン・エキスプレス(AXP)も2%近く下落しました。一方でダウ(DOW)とキャタピラー(CAT)、セールスフォース・ドットコム(CRM)が上げ、ダウは1%を超える上昇となりました。ダウ平均構成銘柄以外では、決算が市場予想を上回る増収増益となったディスカウントストア大手のターゲット(TGT)が2%を上回る上昇となっています。さらに投資判断と目標株価の引き上げを受けて電気自動車のテスラ(TSLA)が10%余り上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%高い0.87%となりました。ドル円は103円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)