【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 28,210.82  ▼97.97 (10/21)
NASDAQ: 11,484.69  ▼31.80 (10/21)

1.概況

米国市場は追加の経済対策の行方に注目が集まるなか、経済対策について今月中に合意できるとの見方がある一方で、米大統領選前の成立は困難との見方もあり方向感に欠ける展開となりました。ダウ平均は朝方に141ドル高まで買われたものの、昼過ぎには112ドル安まで下落するなど一日を通して前日終値を挟んで揉み合う展開となり結局97ドル安の28,210ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も31ポイント安の11,484ポイントとなっています。

2.経済指標等

米地区連銀経済報告(ベージュブック)で米連邦準備理事会(FRB)は経済活動に関してすべての地区で拡大が続いたとしています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、エネルギーが2%近く下落したほか、資本財・サービスも1%近く下げました。一方でコミュニケーション・サービスと生活必需品の2業種が上げ、コミュニケーション・サービスは1%以上上昇しました。

4.個別銘柄動向

市場予想を上回る決算を発表した写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)が急伸し28%以上上昇しました。ツイッター(TWTR)やフェイスブック(FB)にも買いが波及し、ツイッターが8%以上上昇し、フェイスブックも4%を超える上昇となりました。電子決済サービスのペイパル・ホールディングス(PYPL)も暗号資産の売買や決済サービスでの利用に本格的に取り組む方針を示したことが好感され5%上回る上昇となり上場来高値を付けています。また、取引終了後に決算を発表した電気自動車のテスラ(TSLA)は売上高や1株利益が市場予想を上回ったことから時間外で大きく上げています。一方で動画配信のネットフリックス(NFLX)が決算で有料契約者数の伸びが市場予想を下回ったことで7%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い0.82%となりました。ドル円は円高が進み104円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安と円高を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の23,500円を前に下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)