【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26,815.44  △52.31 (9/24)
NASDAQ: 10,672.27  △39.28 (9/24)

1.概況

米国市場は主力ハイテク株の一角に買い戻しが入り小幅に反発しました。47ドル安でスタートしたダウ平均は新規失業保険申請件数が予想に反して悪化したこともあって朝方に226ドル安まで下落しましたが、その後持ち直すと昼前ごろから買いが優勢となり午後に入って上げ幅を広げ一時は331ドル高まで上昇しました。しかし、取引終盤に上げ幅を縮める展開となったダウ平均は結局52ドル高の26,815ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も39ポイント高の10,672ポイントとなっています。

2.経済指標等

先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比4000件増の87万件となり改善を見込んでいた市場予想に反して悪化しました。一方で8月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比4.8%増の101万1000戸となり2006年9月以来およそ14年ぶりの高水準となり市場予想も上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や生活必需品、素材などの10業種が上げ、公益事業は1%を超える上昇となりました。一方でヘルスケアが下げています。

4.個別銘柄動向

主力ハイテク株の一角に買い戻しが入るなか電気自動車のテスラ(TSLA)が2%近く上げ、マイクロソフト(MSFT)とアップル(AAPL)も1%以上上昇しました。グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)も1%近く上げています。半導体株も総じて堅調でエヌビディア(NVDA)が2%近く上昇しています。また、投資判断の引き上げを受けてゴールドマン・サックス(GS)が5%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり、ダウ平均を1銘柄で60ドル近く押し上げています。外食のダーデン・レストランツ(DRI)も決算で1株利益が市場予想を上回ったことなどで8%余り上げました。一方で電気トラックのニコラ(NKLA)が投資判断の引き下げなどを受けて急落し10%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い0.66%となりました。ドル円は105円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日に割り込んだ25日移動平均線(昨日時点で23,216円)を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)