東京市場まとめ
1.概況
本日の日本市場は米国株高を受けて大幅続伸となりました。日経平均は184円高の22,379円で寄り付くと上げ幅を広げ10時過ぎに349円高の22,545円まで上昇し310円高の22,505円で前場を終えました。後場は277円高の22,472円と節目の22,500円を割り込んでスタートするとしばらく22,500円近辺で推移しましたが、13時30分ごろから上げ幅を広げると14時50分過ぎには408円高の22,603円まで上昇し本日の高値を付けました。
結局、日経平均は378円高の22,573円で取引を終えています。こうしたなか新興市場も高く東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均が揃って続伸となっています。
2.個別銘柄等
昨日の取引終了後に発表した決算が市場予想を上回ったことで大きく上昇する銘柄が幾つかみられました。キッコーマン(2801)は第1四半期の営業利益が前年同期比で7.5%減となりましたが、市場予想を上回ったことで14.1%上昇しストップ高となりました。イビデン(4062)も第1四半期の営業利益が44.7%増と大幅増益となり市場予想を上回ったうえ、上期予想を上方修正したことで11.3%高となり年初来高値を更新しました。スズキ(7269)も営業赤字を見込んでいた市場予想に反して大幅な減益ながら黒字を確保したことで7.7%高となりました。京王電鉄(9008)と西武ホールディングス(9024)は第1四半期の営業損益が赤字となったものの市場予想ほど赤字が膨らまなかったことで買われました。京王電鉄が8.3%高、西武ホールディングスが8.9%高となっています。
また、本日の取引時間中に決算を発表した丸紅(8002)は第1四半期の純利益が10.8%減となりましたが、市場予想を上回ったことで11時の決算発表直後に上げ幅を広げ11.0%高となっています。一方で前引け後に決算を発表した戸田建設(1860)が大幅な営業減益となり市場予想も下回ったことで後場に下落に転じ4.9%安となりました。さらにエフピコ(7947)は国内大手証券が投資判断を引き下げたことで4.5%安となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は米国株高に加えて、決算に対して好反応を示す銘柄も目立つなかでこれから決算発表を迎える銘柄にも決算への期待から買いが広がったことで大幅続伸となりました。日経平均はその結果25日移動平均線(22,486円)を回復しましたが、6月下旬以降の25日移動平均線を挟んで上下する展開に今後変化がみられるかがポイントとなりそうです。
なお、決算発表が続いていますが本日も引け後にはダイキン工業(6367)やソニー(6758)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)などが決算を発表する予定です。
( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之 )