新型コロナウイルス感染症拡大防止のための緊急事態宣言が解除されてから約2か月が経過しましたが、首都圏を中心に新規感染者はまだ増え続けており予断を許さない状況です。

感染予防のためには不要不急の外出はなるべく避けることが推奨されていますから、おうち時間が増えた方も多いと思います。折角の時間を利用してご自身の将来のお金のことについて考えてみてはいかがでしょうか。

今回はこれまでにご紹介した老後資金に備えるための資産運用の方法に関する記事をまとめました。

目標金額を把握しよう

老後のための資産形成を行うにあたり、まず退職後の生活にはいくら必要なのかを把握しておかなくてはなりません。
目安としては、いま20代~30代の方は退職時点で年収の9倍程度あると老後豊かな生活を送ることができるようです。これは、退職後の生活に必要な資金の総額は、年収が大きな決定要素になっているという考え方を基に計算しています。40歳時点で年収の2倍程度準備できていれば順調に資産形成ができていると考えられます。

【参考記事】

退職後ゆとりある生活に年収の何倍必要?――プロが教える60代向けの投資プラン(前編)

退職後ゆとりある生活に年収の何倍必要?――プロが教える60代向けの投資プラン(後編)

ライフステージに合わせてリスク管理を

準備しなければいけない老後資金の目安が分かったところで、どのように資産を形成していくか考える必要があります。
そこで一つの考え方として「ライフサイクル投資」を紹介しました。
若年世代は(25~44歳)は資産運用で多少失敗してもその損失を給与収入で調整することが可能なため損失に対する耐性が強いですが、定年に近付くに連れ損失耐性は弱くなっていきます。
年齢に応じて適切なリスク管理、投資商品選びをする、という考え方です。

【参考記事】

人生100年時代に必要な「ライフサイクル投資」とは

資産形成を応援する制度:iDeCo(イデコ)

また、資産形成をサポートする制度としてiDeCo(個人型確定拠出年金)があります。
iDeCoとは、国民年金や厚生年金など加入が義務付けられている公的年金に加えて、自分のセカンドライフをより豊かにするため、自主的に加入することができる私的年金制度の1つです。

拠出額、運用方法、受取方法をすべて自分で選ぶことができ、掛金積立時、運用時、受取時の3つのステップにおいて、それぞれ税制優遇を受けることができます。

【参考記事】

iDeCo(イデコ)のメリット・デメリット

今回ご紹介した記事は、一部にすぎませんが、老後の資産形成の話は総じて道のりは長く、地道なものが多いです。そのため、準備は早い方がいいですが、一方でもう遅いということもありません。何も準備をしないまま老後を迎えることほど怖いことはありません。読者の皆様が豊かな老後生活を送るための資産形成に役立つ情報を、引き続き本連載で発信してまいります。