緊急事態宣言が解除されましたが、新型コロナウイルスが消えたわけではなく、感染リスクを意識しながらの生活は続きます。第2波、第3波は必ず来るとも言われていますので、日本国内はもとより、世界各地との自由な往来はまだまだ先の話でしょう。

「元通り」の生活には果たして戻れるのかというのも分かりません。コロナ後は生活様式や文化に至るまで、世界中で変化があるかもしれませんね。

経済面では痛んだ実体経済が復活するには時間を要することになるでしょう。相場は将来の先取りや期待感で動きますので、実態にそぐわずに上昇をすることもあると考えられますが、しばらくは不安定な状況が続くと思われます。

このような状況下においては、投資に関しては柔軟に向き合うことをおススメします。格言(主に株式相場の格言ですが)と合わせて、投資との向き合い方をいくつかご紹介しましょう。

相場急変時や不安定な相場に動揺しないための方法

【1】休むも相場

相場が荒れている時など、一度客観的に相場を俯瞰して見るという格言です。負けを取り返そうと焦って投資を繰り返すことを戒めるものですが、無理をしないという原則に従い、冷静な気持ちで不安定な相場をやり過ごすというのも一つの方法です。

【2】人の行く裏に道あり 花の山

人並にやっていては人並の結果しか得られない、という教えで他の投資家とは反対のことをやる方がうまくいくというもので、まさに「逆張り」ですね。荒れた相場ではこうした動きが功を期すこともありますが、そのまま大負けになることも。テクニックを要する方法です。

これをテクニックなしに実践するには、周囲が売ろうと買おうと、自分はコンスタントに買い続ける積立という方法があります。

無理をせず、継続できる仕組みの確立を

【3】備えあれば迷いなし

投資で大切なのは自信と決断とも言われます。と言っても自信をもって売買できる人というのはほとんどいないのではないでしょうか。そこでもう一つ大切なのはギリギリの資金で勝負に出るような余裕のない投資を避けることです。

相場は生き物。思いがけない動きをするものですが、余裕がないと、その都度焦り、動揺し、無駄に動いて損を大きくするような羽目に陥る場合があります。

実生活で資金が不足している、資産の評価額が急落した、などの理由で慌てて損を取り返そうという動きは絶対に禁物です。

投資資金には余裕をもって、その範囲で投資をしましょう。
 
【4】株を買うより時を買え

株式投資に限らず、投資はタイミングが大切です。一般に突発的な事象(天災や戦争等)での急落においては、短期に取り戻せることもあり「天災は買い向かえ」という格言もあります。

売らずに保有し続ける、または買って保有し続けることで将来的に大きなリターンにつながるというものです。ただ、個別銘柄の場合は選別力が必要ですし、なかなか思い切る勇気が持てないこともあるでしょう。

投資信託の積立などを活用することで、銘柄の分散と時間の分散の両立が可能です。

 

新型コロナウイルスの感染症の拡大の影響により、先が見えずに不安しかなかった状況からは、少しずつでも日常生活が回復しつつあります。生活の中では気を緩めてはいけませんが、できる範囲で投資を継続することで将来の経済的な安心へと繋げておきたいものですね。