英ポンド/円 (126.40〜135.40) 5月21日〜5月27日まで

アナリシス:

皆さん、こんにちは! コロナウイルス感染者は世界で480万人を超え、死者数は32万人となっています。日本では緊急事態宣言解除の地域も増え、感染者数もかなり減ったことからやや緩みが出てきています。

しかしながら、世界規模では感染者数の増加が大幅に鈍化している状況とは言い難く、先週から感染者数が増加しているインドをみるとまだまだ勢いは衰えていません。とはいえ、コロナ感染者増が相場に与える影響はほぼ皆無と言っていいでしょう。

今回は英国内事情から見ていきます。英政府は5月19日、欧州連合(EU)との包括的自由貿易協定(CFTA)の草案を公表しました。カナダや日本、韓国などがEUと結んでいる自由貿易協定と類似した内容となっており、英国の交渉担当でジョンソン英首相の欧州顧問を務めるデービッド・フロスト氏は、併せて公開したEUのバルニエ首席交渉官宛ての書簡で「EUが英国にのみ追加条件を課そうとするのは『不可解』」と強く批判しています。

英国とEUは6月に首脳会議(サミット)を開く予定で、6月1日に開始される交渉の第4ラウンドで溝を埋められるかどうかが焦点となりそうです。英国のEU離脱後の移行期間が終了する12月31日までに貿易協定が締結されない場合、2021年以降の英・EU間の貿易には、世界貿易機関(WTO)のルールに基づく関税や輸入量の割り当てが適用されることになります。移行期間の延長は6月末までに双方が合意すれば可能になりますが、英政府はEUが延長を望んでも応じない姿勢を示しています。首脳会議ではこの点も争点になりそうなことから、6月1日以降の交渉内容の速報には注意したいところです。

また、ポンドはマイナス金利への警戒感から、やや上値は限定的な動きとなっているため、急落の動きにも敏感になる必要があります。

他方、トランプ大統領がドル高を歓迎すると発言していることから、ポンド安ドル高の動きが加速した場合、129円台まで下落することも予測できます。

向こう1週間の重要指標です。

5月21日(木)
27:30 米・パウエルFRB議長発言

5月22日(金)
 8:30 日・全国消費者物価指数
20:30 EUR・ECB理事会議要旨
未定   日・日銀金融政策決定会合終了後政策金利発表

5月25日(月)
15:00 独・GDP改定値

5月26日(火)
23:00 米・新築住宅販売件数

それでは、月足チャートです。

【図表1】英ポンド/円(月足)
出所:筆者作成

月足トレンドレス下段。先々月は長い下ヒゲを付けましたが、その後今月に入り、再度一旦−2σ付近まで下落して、現在ヒゲをつけている状況です。

続いて、週足チャートです。

【図表2】英ポンド/円(週足)
出所:筆者作成

トレンドレス下段。−2σまでゆとりがあるものの、陽線で上昇しています。

次に日足チャートです。

【図表3】英ポンド/円(日足)
出所:筆者作成

 トレンドレス中段。トレンドレス内ですが、このままミドルに抑えられて下落していくか、ミドルを上抜けするかの状況。

4時間足です。

【図表4】英ポンド/円(4時間足)
出所:筆者作成

 トレンドレス中段。上下どちらにも行ける状況です。

上記の分析からエントリーポイントとして、

予想レンジ:(126.40〜135.40)          

メインストラテジー:

買いをするなら
・130.25〜40または129.30〜70の4時間足トレンドレス下段から逆張りエントリー。
・126.40〜126.80の週足トレンドレス下段逆張りエントリー。

売りをするなら
・132.20〜40または132.80〜133.10の4時間足トレンドレス上段から逆張りエントリー。
・133.40付近日足レジスタンスラインからの逆張りエントリー。
・134.20〜60の日足レジスタンスラインからの逆張りエントリー。