52週MAとの関係で考える

豪ドル/円が反発し、70円を上回る動きも目立ってきた。これは、52週MA(移動平均線)との関係でみると、「下がり過ぎ」の修正だ(図表1参照)。同かい離率は、一時マイナス13%程度まで拡大したが、最近にかけての豪ドル/円の上昇を受けて、足元ではマイナス3%程度まで縮小した。

【図表1】豪ドル/円の52週MAからのかい離率(2000年~)
出所:リフィニティブ・データよりマネックス証券が作成

代表的な資源国通貨である豪ドルだけに、最近にかけての原油など資源価格の上昇などにサポートされて、着実に「下がり過ぎ」が修正されてきた結果ということだろう。では、この豪ドル/円の反発はさらに続くだろうか。

豪ドル/円の52週MAは、足元で72.6円程度(図表2参照)。豪ドル/円は、2018年から下落トレンドが展開してきたが、その中で一時的な反発も52週MAを大きく超えない程度にとどまってきた。これを参考にすると、下落トレンドが依然として続いているなら、今回も豪ドル/円の反発は52週MA前後までがせいぜいといった見通しになる。

逆にいえば、52週MAを大きく上回るようなら、すでに豪ドル/円は底を打って、上昇トレンドへ転換した可能性が出てくる。豪ドル/円上昇は、一時的か、それとも継続的な動きに変わったのか、重大な岐路に近付いてきたといえそうだ。

【図表2】豪ドル/円と52週MA(2008年~)
出所:リフィニティブ・データよりマネックス証券が作成