英ポンド/円 (127.50〜135.80) 5月7日〜5月13日まで

アナリシス:

皆さん、こんにちは!今週もよろしくお願いします!さて、コロナ関連のニュースとして、イギリスの死者数が3万人を越え、イタリアを抜いて世界第2位となりました。欧米全体の感染者数・死者数は共に鈍化傾向にありますが、ロシア、インド、シンガポールでは感染者が増加傾向です。そんな中で押さえておきたい諸外国の動向から見ていきましょう。

5月6日に発表された米ADP雇用統計は前月比2,020万人減となり、コロナの影響による雇用状況の悪化を物語る数値となりました。これにより相場は大きく動きませんでしたが、米ドル/円はじり安で、一時106円台割れ目前まで下落。本日5月7日午前中にも105円台を試してきました。

また、米経済指標は思わしくないものが多く、NYダウ平均の重しとなっているのは確かです。米国の経済刺激策による下支えはあるものの、1~3月期の実質GDPも前期比で4.8%減少しています。これを見ると足元の実体経済が確実に悪化しているのは確かで、株価全般を押し上げる要素が不足しています。

NY原油先物は20ドル台を回復し、24〜27ドル近辺で推移。一時の下落から回復しているものの、30ドル台の回復は依然として遠いと思われます。新興国通貨を見てみても、トルコリラの安値更新が進んでいます。

他方、欧州委員会は5月6日、2020年のユーロ圏のGDPを前年比7.7%縮小し、史上最悪の落ち込みとなる可能性を示して下方修正しました。英国は2020年8.3%落ち込む見通しで、翌年の2021年には6%増に回復する見込みを示しています。しかし、今年の12月末にEU離脱の移行期間が終了した後も、EU域内との貿易条件が今までと同じ条件下での計算となるため、今後の協議次第では更にイギリス経済の悪化を招く恐れもあります。

為替相場全般を見ると、円高、米ドル高の動きが継続。円高がやや加速し、英ポンド/円も下落傾向で動いていますので、どこまで下げるのか注視していきたいところです。

向こう1週間の重要指標です。

5月 7日(木)
15:00 英・BOE金利発表、資産買取プログラム規模、
    金融政策委員会議事要旨

5月 8日(金)
21:30 米・雇用統計

5月12日(火)
21:30 米・消費者物価指数

5月13日(水)
17:30 英・GDP速報値

それでは、月足チャートです。

【図表1】英ポンド/円(月足)
出所:筆者作成

月足トレンドレス下段。先月は長い下ヒゲを付けましたが、現在−2σまでゆとりもあり、どちらかと言うと下降気味。−2σまで落ちる可能性もあります。

続いて、週足チャートです。

【図表2】英ポンド/円(週足)
出所:筆者作成

トレンドレス下段。−2σを大きくはみ出てから一旦は上昇してきたものの、再度下落中。

次に日足チャートです。

【図表3】英ポンド/円(日足)
出所:筆者作成

トレンドレス下段。−2σを越えていますが、このまま下落を続けるかどうかのポイントです。

4時間足です。

【図表4】英ポンド/円(4時間足)
出所:筆者作成

ダウントレンド1波バンドウォーク中。4時間足レベルで戻り目を形成して再度下落していくか、一旦下げ止まりになるかの場面。

最後に1時間足です。

【図表4】英ポンド/円(1時間足)
出所:筆者作成

ダウントレンド3波形成中。一旦中段保合い入りになるか見極めの場面。


上記の分析からエントリーポイントとして、

予想レンジ:(127.50〜135.80)          

メインストラテジー:

買いをするなら
・130.40〜80の1時間足Wボトムのトレ転エントリー。
・127.50〜128.10の週足トレンドレス下段逆張りエントリー。

売りをするなら
・4時間足MA,またはミドル反発+1時間足中段保合い上限から順張りエントリー。
・131.90付近4時間足サポレジ転換エントリー。
・131.10〜30の1時間足順張りミドル反発エントリー。